身体と認知機能の維持を =健康寿命を延ばすには
◇「治療しない」選択
延命治療の進歩によって、病気が悪化して身体機能や認知機能が低下していても長生きができる時代になった。しかし、「寿命は延びていますが、健康寿命が延びているわけではありません」と指摘する柴垣教授。
病気は治っても、身体機能が低下して寝たきりになってしまうなど、積極的な治療が必ずしもその人の尊厳を守る結果になるとは限らない。また、法的な整備がないため、延命治療は一度開始すると中止することは難しい。健康なうちから「自分はどう生きたいか」を考えておくことが必要だ。
柴垣教授は「ADLや生活の質を重視し、『治療しない』という選択肢もあることが受け入れられる社会の風土をつくり、その選択をした人たちの受け皿を充実させていく必要があるのではないでしょうか」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/11/16 12:09)