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子どもの受動喫煙防止の徹底を=東京、来春から新条例施行

 ◇加熱式たばこも新条例の規制対象

 そもそも、喫煙者本人がフィルターを通して吸うたばこの煙(主流煙)よりも、火の付いた先端から立ち上る副流煙の方が有害だと、専門家は指摘している。

禁煙治療セミナーで講演する村松弘康・中央内科クリニック院長
 喫煙者が煙をぐっと吸い込む時、たばこの先端は酸素の燃焼によって赤くなり、温度が約900度に達するため、発がん物質も分解される。ところが、それ以外の時の先端温度は300~400度程度で、燃え残った発がん物質も煙に含まれているという。

 喫煙者が吐く息はどうか。「よく、キッチンの換気扇の下やベランダで吸って部屋に戻ってくる父親がいるが、たばこ臭い。レーザー光を当てると、肺に入った煙の粒子を3分から5分程度、口から吐き出しているのが見える。揮発性のある発がん・有害物質はその後も出ている」と村松院長。

 最近は、カーテンやカーペットなどに付着した煙の成分が再びまき上がることによる「3次喫煙」も問題視される。「わずかな煙の成分にも反応するぜんそくの患者は、さまざまな受動喫煙に苦しんでいることを、ぜひ分かってほしい」と同院長は訴える。

 最近増えている加熱式たばこの有害性はどうか。紙巻きたばことは異なり、デバイスを使って電気で葉を加熱し、発生する蒸気を楽しむ、といった新しいタイプのたばこで、火を使わないために煙や灰が出ないのが特徴だが、都の新条例は子どもの受動喫煙防止の対象に含めている。

 たばこ会社は、加熱式たばこから出る有害物質は大幅に減っていると強調するが、ニコチンは含まれている。他にも、成分によっては紙巻きたばこと大差ない量の有害物質を含んでいるとの海外の研究報告もあり、健康への影響に関する調査・研究の進展が待たれている。

 村松院長は、加熱式たばこを吸った人が吐き出す息に、目に見えない粒子が含まれている様子をレーザー光実験で示し、「それが一瞬で2メートル離れた人に届いている。受動喫煙がなくなることはありえない」と話す。

 ニコチンの依存性を考え合わせると、加熱式たばこを「禁煙の道具」として扱うことにも疑問符が付く。健康リスクを確実に軽減させる方法はやはり、たばこそのものをやめる禁煙。そして、受動喫煙の防止になりそうだ。

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