インタビュー

自らの魅力を高め、優秀な学生を集める一助に ~包括提携した横浜市大医学部同窓会~


 医学部の評価を上げることで、さらに優秀な学生を集め、それが臨床や研究の成果に結び付き、評価を一段と高める。これから人口減少社会へと突入していくことを前提にすれば、そうした好循環にたどり着ける大学と、そうでない大学に分かれる時代にすでに入ってきているのかもしれない。

 ◇情報発信などで活性化

 倶進会はこの夏、時事通信社と包括連携協定を結んだ。変化の激しい時代に医学部を側面支援していくには、組織として一段の活性化が必要で、協定はその一助になると考えている。特に、報道機関と手を組むことで、情報発信力は高まるとみている。

 具体的には、時事通信の医療情報サイト「時事メディカル」に倶進会専用の情報発信コーナーを持つことによって、会員の研究成果や地域での文化講座などの情報を容易に発信できるようになる。また、時事通信と結び付きを持つことで、時事メディカルの一般記事でも会員らが取材を受ける機会が増え、そのことによって、さまざまな形での情報発信が可能と考えている。

医学部のある福浦キャンパスの多目的施設「ヘボンホール」(倶進会提供)

 時事通信とは、会員データの管理やホームページ(HP)のリニューアルなども一緒に手掛けることにしている。会員データについては、時事通信の「データ管理システム」を使うことによって、カード決済による会費の徴収と管理が容易になるとのこと。このシステムは倶進会のロゴ入り医療用スクラブなどの販売にも使えるという。

 新しいHPでは個人、クラス、部活、支部といった単位ごとにページをカスタマイズできるようにする。それによって、より詳細な情報を仕分けして発信することができるようになる。HP上では、会員の相互扶助の一環として、勤務医で定年を迎えた会員に新たな就職先を紹介する機能も付けるなど、構想は広がっている。

 「個人データの安全性確保やHPの機能向上、情報発信力の強化に特に期待している。HPを閲覧する会員が増え、会の活動も一段と活発になれば、おのずと資金ももっと集まるようになる」。遠山会長は、海外に行く若者たちへの補助金をできれば、もっと増やしたいのだと話した。

 〔会長の横顔〕

 中国東北部(旧満州)出身。父親が医師として働いていた同地で10歳まで過ごす。帰国後は高校まで群馬県、横浜市大医学部入学後はずっと横浜市。専門は循環器科。神奈川県立循環器呼吸器病センターでの勤務が最も思い出深いという。2012年から第6代倶進会長。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の主治医で僧侶の米国人バリー・カーズィン氏の知己を得て、医学部の学生や職員の前で講演してもらった。「自らの嫉妬、怒り、傲慢などとどう向き合うか。『人としてのありよう』を説く、とてもいい話だった」

(文 村岡慎一郎)


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