インタビュー

自らの魅力を高め、優秀な学生を集める一助に ~包括提携した横浜市大医学部同窓会~

 横浜市立大学医学部医学科の同窓会「倶進会」(会員約5500人)は、若い世代への支援を活動の柱の一つに据えている。中でも、海外で経験を積んでもらうことに重きを置く。「若いうちに世界を知ってもらって、世界レベルで物事を考えられる人、世界で活躍できる人になってほしい」と同会の遠山愼一会長。10年先、20年先を見据えれば、臨床にしろ、研究にしろ、海外に出て視野を広げることのメリットは計り知れないと考えている。

 ◇海外へ行く若者を支援

 具体的な支援策としては、大学の「クリニカルクラークシップ」によって海外の医学部で臨床研修する5~6年生に補助金を出している。クリニカルクラークシップとは、従来の見学型臨床実習とは異なり、学生が医療チームの一員として実際の診療に参加し、より実践的な臨床能力を身に付ける参加型実習のことだ。

倶進会について語る遠山会長

 もう一つは海外留学への補助金。海外で基礎研究、臨床研究に携わる若い卒業生を金銭面で支援している。併せて、海外から研修に来る医師にも補助金を供出している。「交流が当たり前に行われる社会が理想」と遠山会長は話す。知識として知っていることと、体験を通して知ることの違いを若い世代に実感してほしいとの願いだ。

 帰国後は医学部学生への報告会が開かれる。「海外での体験を直接聞いて、やはり卒業したら自分も海外でやってみたいという学生が出てきた」と遠山会長。手応えを感じている。「働く場所は世界」と考える学生が増えてくれればと思っている。

 倶進会は「会員相互の親睦と扶助を図り、横浜市立大学医学部の発展に寄与すること」を目的としている。「発展に寄与する」とは、どういうことか。遠山会長は「市立大学なので、最大の使命は地域医療への貢献。私たちも、第一にそのことを考えている」と説明する。

 ◇会員の4割が市内で活躍

 実際、倶進会の会員は、その40%が横浜市内で医療に従事している。神奈川県内だと、その割合は59%になる。大学医学部の所在地にとどまっている割合としては、いずれもかなり高い数字だ。

 遠山会長は「質の高い医療を提供し続けるには、優秀な学生を集めることが必要。それには臨床だけでなく、研究の面でも評価を上げるなど、独自の魅力を高めていかないといけない」と語る。医学部も今や、さまざまな局面で評価にさらされる時代だ。

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