永久歯が生えるときの障害 家庭の医学

 ほとんどは親しらずにみられます。親しらずが生えるのは一般に成長期が終わったあとで、生えるための場所が足りないために埋もれたままであったり、一部が埋もれていたり(埋伏〈まいふく〉)、横向きであったりすることがあります。

 親しらずが生え始めると歯をおおっている歯肉は炎症を起こしやすく、歯肉がはれ、痛みが出て、場合によっては口があきにくくなったりします(智歯周囲炎)。正しい位置、方向に生えていない親しらずは、まわりの歯肉がくり返し炎症を起こしやすいので、最終的には抜歯をすることになります。

(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)
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