息切れ、呼吸困難
呼吸の数が増して息がせわしくなる、ハーハー、ゼーゼーいい、話もしにくくなるのが“息切れ”です。
激しい運動をすれば健康な人でも起こりますが、軽い運動ですぐに起こるのは、心臓の病気か肺の病気の可能性があります。また、高度の貧血でも起こります。このような場合は、その程度の軽い運動がすでに心臓に負担となっていることを示しています。心臓の病気が進むと、平地の歩行でも息が切れるようになります。
安静時でも呼吸が非常に速くなる人がいます。特に緊張したときなどに呼吸が速くなりますが、これは過換気症候群という心因性の病気の特徴で、若い女性に多くみられます。
動悸(どうき)と息切れは、ある程度以上の運動をすれば、誰にでも起こります。つまり、心臓への負担が大きければ強い健康な心臓のもち主でも起こるし、心臓が弱い人では負担が軽くても起こるのです。しかし心因性の場合は、負担の程度と症状の起こりかたには関係がないのがふつうです。
呼吸するのに苦痛を伴う状態が“呼吸困難”です。呼吸困難を起こすのは、心臓の病気、気管支ぜんそくなど呼吸器の病気がおもですが、そのほか脳の病気や貧血、重症の糖尿病、尿毒症などでも起こります。
心臓の病気で起こる呼吸困難は、はじめは軽い運動のあとなどに息切れとして起こりますが、一度起こり始めると、同じ運動や動作でたびたび起こるようになります。この時期のうちに専門医を受診し、早期に適切な診断と治療を受けることが大切です。
病気が進んでくると、夜仰向けになって寝たときに、ヒューヒュー、ゼーゼーいって苦しくて寝ていられない状態になります。このような呼吸困難になる発作を“心臓ぜんそく”といいます。心臓ぜんそくのときには起き上がって座っているほうが楽になります。このように、座って呼吸が楽になる状態を“起坐(きざ)呼吸”といいます。さらに呼吸困難が長く続くと、汗をかいて顔いろがわるくなり、口からピンク色の泡を出すことがあります。“肺水腫(はいすいしゅ)”と呼ばれる状態です。
心臓ぜんそくや肺水腫を起こすほどの重症な状態になると、急いで入院して治療を受ける必要があります。
(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 循環器内科 住吉 徹哉)
激しい運動をすれば健康な人でも起こりますが、軽い運動ですぐに起こるのは、心臓の病気か肺の病気の可能性があります。また、高度の貧血でも起こります。このような場合は、その程度の軽い運動がすでに心臓に負担となっていることを示しています。心臓の病気が進むと、平地の歩行でも息が切れるようになります。
安静時でも呼吸が非常に速くなる人がいます。特に緊張したときなどに呼吸が速くなりますが、これは過換気症候群という心因性の病気の特徴で、若い女性に多くみられます。
動悸(どうき)と息切れは、ある程度以上の運動をすれば、誰にでも起こります。つまり、心臓への負担が大きければ強い健康な心臓のもち主でも起こるし、心臓が弱い人では負担が軽くても起こるのです。しかし心因性の場合は、負担の程度と症状の起こりかたには関係がないのがふつうです。
呼吸するのに苦痛を伴う状態が“呼吸困難”です。呼吸困難を起こすのは、心臓の病気、気管支ぜんそくなど呼吸器の病気がおもですが、そのほか脳の病気や貧血、重症の糖尿病、尿毒症などでも起こります。
心臓の病気で起こる呼吸困難は、はじめは軽い運動のあとなどに息切れとして起こりますが、一度起こり始めると、同じ運動や動作でたびたび起こるようになります。この時期のうちに専門医を受診し、早期に適切な診断と治療を受けることが大切です。
病気が進んでくると、夜仰向けになって寝たときに、ヒューヒュー、ゼーゼーいって苦しくて寝ていられない状態になります。このような呼吸困難になる発作を“心臓ぜんそく”といいます。心臓ぜんそくのときには起き上がって座っているほうが楽になります。このように、座って呼吸が楽になる状態を“起坐(きざ)呼吸”といいます。さらに呼吸困難が長く続くと、汗をかいて顔いろがわるくなり、口からピンク色の泡を出すことがあります。“肺水腫(はいすいしゅ)”と呼ばれる状態です。
心臓ぜんそくや肺水腫を起こすほどの重症な状態になると、急いで入院して治療を受ける必要があります。
(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 循環器内科 住吉 徹哉)