インスリン

■インスリン作用低下で糖尿病
 インスリンは膵(すい)臓のランゲルハンス島といわれる部分から分泌され、血糖値を低下させるホルモンです。
 必要なインスリンが分泌されなくなると血糖値が上昇し、糖尿病が発症しますが、インスリンが分泌されていても十分に作用が発揮できずに、糖尿病状態になってしまう場合もあります(インスリン抵抗性)。
 ぶどう糖負荷試験のときにインスリンを同時に測定すると、より詳細に病態がわかります。

■基準値:3~12μU/mL

■検査結果から疑われる病気
 高値の場合には、次のことが考えられます。
 2型糖尿病の一部、肥満、先端巨大症、クッシング症候群(副腎コルチゾール産生腫瘍参照)、肝疾患、インスリノーマ、インスリン自己免疫症候群
 低値の場合には、次のことが考えられます。
 1型糖尿病、2型糖尿病の一部、膵疾患、副腎不全、下垂体機能低下症、長期の飢餓

(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)

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