肝臓の病気の症状
- 解説
-
肝臓は“沈黙の臓器”といわれるように、病気にかかっても、症状がなかなかあらわれません。病気が進むと症状が出ますが、だるい、疲れやすい、仕事の能率が上がらないといった症状が多いようです。ついで食欲がない、吐き気がある、上腹部が重苦しく、時に痛むといった症状が続く場合もあります。病気によっては発熱することもあります。このように肝臓の病気の初期の症状は、ほかの臓器の病気の場合と、多くの場合は変わりありません。
しかし、肝臓の病気が進んで、そのはたらきが低下すると、黄疸(おうだん)、腹水、肝性脳症といった特徴的な症状や身体所見があらわれます。
(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔消化器内科・肝臓内科〕 持田 智)