京都大病院は2日、重度の1型糖尿病患者を対象に、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った膵臓(すいぞう)の細胞シートを移植する臨床試験(治験)を来年にも開始すると発表した。血糖値を下げるための注射を不要にしたり、回数を減らしたりする効果が期待できるという。今後、治験の規模を拡大し、2030年代の実用化を目指す。
 1型糖尿病は、膵臓内でインスリンを作る「膵島(すいとう)」細胞が壊れ、血糖値を制御できなくなる病気。国内の患者数は10万~14万人で、患者は毎日インスリンを皮下注射する必要がある。 (C)時事通信社