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子宮頸がんワクチン接種
自治体が対象者への通知開始

 乳がんと並び、若い女性の発病が多い子宮頸(けい)がん=用語説明(1)参照=は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の子宮頸部への感染が発病リスクを引き上げる。千葉県いすみ市は7月、このウイルスに対するワクチンの予防接種の対象者への通知を始めた。対象となるのは、市内在住で公費助成が受けられる期間が終了する2020年3月までに16歳になる女性約130人。同ワクチンは一定期間を空けて複数回の接種が必要で、公費助成で完了するには9月から接種を始めなければならない。また、子宮頸がんについての解説文も同封した。今後、自治体のこうした動きが加速することも予想される。

掲示されている子宮頸がん啓発の冊子(一部修正)=外房こどもクリニック

 ◇厚労省、積極推奨せず

 世界的には、HPVワクチンの接種が推奨されている。日本でも接種費用を公費で負担する法定接種とされたが、ワクチン接種の副作用と疑われるさまざまな症状を訴える被接種者が相次ぎ、薬害として国などを被告とした訴訟(HPV薬害訴訟)=用語説明(2)参照=も続いている。厚生労働省は現在も、「接種について積極的推奨はしない」という姿勢を取り、法定接種化後に上昇した接種率は、再び低い状態が続いている。

 ◇定期接種を紹介

 いすみ市の通知は「子宮頸がん予防ワクチン(HPV)接種について」というA4判2ページの市長名の文章。ワクチンの勧奨通知や予診表を送付していない。「あくまで接種を積極的に勧める案内を控えている」「接種自体を控えるものではないことから、接種を希望される方は、定期接種として予防接種が受けられます」と説明している。

 一方、解説文は「子宮頸がんは、定期予防接種で予防することができます」と始まる同4ページの冊子。子宮頸がんの概要や20から30代で増加していることを紹介している。がんの原因をHPVとした上で、定期接種の対象となる2種のワクチンを紹介。「失神・痛みなど」が接種による副反応として起きることやその頻度、対処法を説明している。また、世界保健機構(WHO)のワクチンに対する安全性評価の要約などが記載されている。

子宮頸がんワクチンの通知を始めたいすみ市役所

 ◇通知は慎重な文言で

 「通知はあくまで制度の紹介であり、市として積極的に接種を勧奨しているのではない。また過度に不安をあおらないようにも注意した」

 通知を担当した同市役所健康高齢者支援課の保健師はこう強調した上で、「法定接種を受けられないことがないようにしたい」と狙いを説明。来年度以降の通知の継続や通知対象の拡大などについては「現時点では未定」と話す。

 この通知は市のホームページや市の広報紙にも掲載された。同保健師は「賛否を含めて8月末時点で、まだ目立った反応はない。(市としては)もう少し反響があるかと思っていた」と語る。ただ、接種に必要な予診票の配布を求める市民も出ているという。

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