インタビュー

梅毒、尾上泰彦医師に聞く(下)=感染拡大どう対処する?

 梅毒は主に同性愛者の間で流行していたが、最近は異性間での感染も多くなっている。知らないうちに多くの人にうつしてしまうだけでなく、パートナーが妊娠していたら母子感染の可能性もあり、小さな命にも影響する。梅毒は適切な治療で確実に治る病気。まずは一人一人ができることから始めることで感染拡大を抑えたい。治療、予防方法について、プライベートケアクリニック東京(東京都新宿区)の名誉院長、尾上泰彦氏に聞いた。

 ◇検査キットも、陽性なら受診を

 ―どのような検査をすれば、梅毒感染の有無が分かるのか。

 尾上 梅毒の抗体を見つける「梅毒血清反応検査」で調べる。「脂質抗原検査(STS法)」と「TP抗原に対する検査(TP法)」の2種類がある。STS法は感染してから4週間程度で陽性反応が出るが、TP法はさらに2週間程度の時間を要する。一方、STS法は10~20%の確率で偽陽性(BFP)が出るともいわれる。感染の疑いがある場合、両方の検査を組み合わせて行う。
 検査はどの医療機関でも行っており、保健所などは原則無料で検査してくれる。病院に行くことに抵抗があれば、自分で検査できるキットがある。少しでも心配な場合は検査を受けることをお勧めする。

 ―陽性反応が出た場合、どの医療機関にかかればよいのか。

 尾上 検査結果が陽性と出たら、専門の医療機関を速やかに受診する。梅毒は症状に苦痛を伴わないことが多いため、放置したり見逃したりすることも少なくない。早期に発見し治療を開始すれば、治療がスムーズに終わり、体への負担も少ない。一度感染しても再感染する可能性もあるので、パートナーと一緒に受診するとよい。
 通常は泌尿器科、婦人科、皮膚科にかかる。ただ梅毒は過去のような大流行はなく、最近まで減少傾向が続いたため、若い医師にとってはなじみが薄い。症状があっても視診では他の疾患と間違え、梅毒の疑いを持たずに血液検査まで進まないこともある。感染の不安を持った場合には性行為から3週間を過ぎた後、検査を依頼しよう。性感染症に詳しい医師であれば安心だ。

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