子どもも発症する「モヤモヤ病」=脱力やしびれ、突然の脳出血も
◇手術で症状を改善
虚血型の治療でよく用いられるのは、血液をサラサラにする抗血小板薬。ただし、これはあくまで経過を見るためのもので、症状が繰り返し表れる場合には、基本的に手術が必要となる。
広く行われているのは、効果が早く表れる「直接バイパス術」。皮膚の血管(外頸動脈の枝である浅側頭動脈)を脳の表面の血管に直接つなぐことで、新たな血流経路を確保する。他に、既存の血管から新たな血管枝が分岐する新生血管によってバイパスの形成を促す「間接バイパス術」や、これらを組み合わせた「複合バイパス術」もある。
「いずれも血流不足の打開が目的。最近になって、直接バイパス術では脳虚血状態が緩和され、もやもや血管そのものが減少していくことが判明し、出血型での再発予防にも有効であることが証明されています」とはいえ内頸動脈の詰まりそのものを解消できるわけではなく、モヤモヤ病の根本的な治療法はいまだに無い。術後も経過を見ていく必要がある。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/08/06 12:24)