水上健 医師 (みずかみたけし)

国立病院機構 久里浜医療センター

神奈川県横須賀市野比5-3-1

  • IBS・便秘外来
  • 内視鏡部長

消化器科 内科

専門

便秘 過敏性腸症候群 ガス症状を中心とする機能性腹部膨満
(乳幼児から高齢者までの全年齢対象)

水上健

久里浜医療センター・IBS(過敏性腸症候群)・便秘外来において、過敏性腸症候群や便秘、ガス症状を中心とする機能性腹部膨満などの便通障害に対応。患者に対する的確な診断と併せて、心身ともに安心を運ぶ優しき名医であり、無麻酔で痛みの少ない大腸鏡挿入法「浸水法(日本消化器内視鏡学会雑誌2023; 65(1):19-28.)」の研究開発によって世界をリードする存在である。
浸水法は国内外で導入され、2010年にはスタンフォード大学で論文も発表されている。また、アメリカ・サクラメントを始め、ドイツでも大学を含め3カ所講演と指導を行っており、水上医師自身も100人以上のドイツ人の大腸内視鏡を施行した。さらにストレスと無関係な過敏性腸症候群の病態があることを発見し、新しい治療法を開発した。
大腸内視鏡検査を困難にさせる要因である、①ストレス性の腸管運動異常、②S状結腸の回転異常などの腸管形態異常が便秘や過敏性腸症候群患者さんの検査を困難にさせているとともに病態に関与していることを発見し(日本消化器病学会雑誌2023; 120(3):239-249)、腹部X線と問診で病態を把握し、病態をわかりやすく説明するとともに、適応した合理的治療を行っている。
過敏性腸症候群やガス症状を中心とする機能性腹部膨満でも腹部X線と問診から①胆汁性下痢症、②FODMAP(セリアック病を含む)や膵外分泌機能障害による消化吸収障害を診断し、消化吸収障害に関しては病院栄養科と連携して負担を必要最小限にすることを目指す食事病態治療を行っている。2023年9月まではこれまで診断できなかったセリアック病の診断を試験的に行っている(防衛大学校主管の治験)。
 小児期に高度の腹痛から長時間トイレから出れなくなり、登校不可能になる過敏性腸症候群のメカニズムとその治療方法について報告(日本小児心身医学会雑誌2020.29(1): P8-13)、実践している。
成人において便秘や過敏性腸症候群は小児期発症が半数近くを占める疾患であり、小児期での早期発見、早期治療を実現するため、乳幼児から高齢者までシームレスな診療を行っている。

診療を受けるには

IBS・便秘外来再診は、月曜と金曜。
成人初診は、水曜の午前、小児初診は、木曜の午前。
腹部膨満外来は、月曜の午後、それぞれ電話(平日13:30-15:00)で予約が必要(紹介状は不要)。
横須賀タワークリニック 便秘外来:【http://ytc.clinic/schedule/】火曜の午前。土曜の午前(不定期)。
慶應義塾大学病院 便秘外来 第2火曜の午後(紹介状と予約が必要)。

他の勤務先

■ 横須賀タワークリニック
神奈川県横須賀市大滝町2-6 ザ・タワー横須賀中央401
TEL: 046-821-0008

■ 慶應義塾大学病院
東京都新宿区信濃町35
TEL: 03-3353-1211

医師プロフィール

1990年 慶應義塾大学医学部卒業、同内科学教室入局
1994年 慶應義塾大学消化器内科学教室入局
1996年 水戸赤十字病院内科出向
2007年 横浜市立市民病院内視鏡センター長
2011年 NHO久里浜医療センター内視鏡部長
2011年7月~9月 Heidelberg大学Salem Medical Center客員教授として出向
2018年 慶應義塾大学病院 便秘外来開設(非常勤)

所属学会

日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会指導医・専門医・学術評議員、日本神経消化器病学会評議員、大腸検査学会評議員、日本医師会認定産業医、ESPGHAN(欧州小児消化器肝臓栄養学会)full member、日本消化器病学会 慢性便秘症診療ガイドライン作成委員

主な著書

『ねじれ腸 落下腸』(2021年 主婦の友社)
『慢性便秘症を治す本』(2018年 法研)
『IBS(過敏性腸症候群)を治す本』(2016年 法研)
『1分でスルッ!と解消「腸ほどき」マッサージ―便秘外来医が教える』(2018年PHP研究所)
『100歳まで生きる腸の強化書』(2015年KADOKAWA/メディアファクトリー)
『女はつまる、男はくだる おなかの調子は3分でよくなる!』(2014年あさ出版)
『3分で便秘解消! 腸ゆらしマッサージ!: みんなの家庭の医学 (学研ヒットムック)』(2014年5月 学研パブリッシング)
『Dr.水上のねじれ腸マッサージ』(2012年メディアファクトリー)

医師発信欄

先生からのメッセージ「便秘も過敏性腸症候群も体質(ストレスに反応しやすい、運動不足で便通が悪化しやすい、食事やその内容で下痢やガスをおこしやすい)がある人に生活習慣が影響して発症します。
腹部X線と問診から病態を理解して、生活習慣の改善、必要に応じて最小限の食事制限や薬を使うことでうまく付き合えるようになります。
便秘、過敏性腸症候群、ガス症状を中心とする機能性腹部膨満も小児期に発症する方が半数近くを占めます。早期に対処する方法を覚えて、快適な日々を取り戻しましょう。」

久里浜医療センター|IBS外来: https://kurihama.hosp.go.jp/hospital/section/ibs.html
(更新日:2024年8月16日)