吉崎歩 医師 (よしざきあゆみ)

東京大学医学部附属病院

東京都文京区本郷7-3-1

  • 皮膚科/乾癬センター
  • センター長
  • 特任准教授

皮膚科

専門

乾癬に対する生物学的製剤治療、強皮症や血管炎をはじめとする自己免疫疾患など

吉崎歩

東京大学医学部附属病院の皮膚科では、乾癬に特化した「乾癬センター」が開設されている。吉崎歩医師はそのセンター長として、尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、滴状乾癬、乾癬性関節炎などの診察に当たっている。
「乾癬は皮膚科における代表的な炎症性疾患の1つです。皮膚の病気だと思う人もいますが、実はそうではなく、全身性の炎症性疾患という側面がある病気です。皮膚症状に加えて、関節炎やぶどう膜炎、心血管病変、糖・脂質代謝異常などを合併することもあり、場合によっては寿命を縮めることもあります。治療や生活指導は早めに始めることが大切です」(吉崎医師)
乾癬の治療には複数の選択肢があり、患者の状態に応じてステロイド剤や活性型ビタミンD3剤などの外用薬、免疫調整薬や免疫抑制剤、ビタミンA 誘導体などの内服薬、紫外線を照射する光線療法、生物学的製剤などが使われている。その中でも吉崎医師が積極的に行っているのが、抗サイトカイン作用を持つ「生物学的製剤」による治療だ。
「生物学的製剤は炎症性サイトカインを抑える薬剤です。つまり、乾癬の“根っこ”の部分から叩くような治療です」(吉崎医師)
乾癬は生活の質(QOL)を大きく低下させることが多い病気だとされている。そのため、「早期の段階でも生物学的製剤を使い、患者さんが煩わしいと思う状態から抜け出せるようにするのがゴールです」と吉崎氏。あくまでも患者の症状や日常生活に応じて適切な治療法を選ぶことを大切にして診療にあたっている。

診療を受けるには

予約は電話で予約センターへ。初診の場合は午前中に受診する。紹介状がある場合は紹介状、さらにお薬手帳もあると診療がスムーズとなる。受診時は患部をすぐに露出できるような服装(顔の場合は化粧を落とす)が望ましい。

医師プロフィール

2006年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医学部卒業
2011年 同大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程早期修了、医学博士取得
2011年 米国Duke大学 Department of Immunology Postdoctoral associate
2014年 東京大学大学院医学系研究科 皮膚科学 助教
2015年より現職

所属学会

日本皮膚科学会 認定専門医、Telemedicine working group委員、日本研究皮膚科学会 評議員、日本臨床免疫学会 評議員、学術・認定医委員会委員、日本遠隔医療学会 皮膚科遠隔医療分科会長、運営会議議員、Journal of Dermatology & Skin Research: the editorial board member、平成27年度医薬品等審査迅速化事業費補助金 革新的医薬品・医療機器・再生医療製品実用化促進事業 革新的医療機器実用化促進事業「低侵襲デバイス・マテリアル及びナノデバイス応用革新的診断器の有効性・安全性の評価法の確立(東京大学)」μELISAガイドライン作成検討会委員
(更新日:2024年12月12日)