戸倉新樹 医師 (とくらよしき)

浜松医科大学医学部附属病院

静岡県浜松市東区半田山1-20-1

  • 皮膚科
  • 診療科長、皮膚科学教授

皮膚科 アレルギー科

専門

皮膚免疫・アレルギー、皮膚リンパ腫、光生物学、職業性皮膚疾患

戸倉新樹

戸倉新樹医師は30年にわたり皮膚免疫・アレルギー疾患を中心に、アトピー性皮膚炎、皮膚リンパ腫、乾癬、光線過敏症、薬疹などを重点的に研究してきた。アトピー性皮膚炎では、evidence-based medicine(根拠に基づく医療)に根差した治療を行っており、患者からの信頼もあつい。症状を丁寧に問診し、的確な治療方針を示すことを心がけている。より基礎的な皮膚免疫を中心とする研究も行っている。症状に合った治療法と高度な先進的医療を提供している。

診療内容

アトピー性皮膚炎(AD)は外的刺激に過剰防衛する疾患。外的侵入物に対して、バリアを通過し侵入させた後、炎症を起こしてまでも排除しようとする反応の行き過ぎから起こる。ADは内因性と外因性に分けられる。通常の外因性ADは、皮膚バリア破綻に基づき皮膚アレルギーが生じた状態であり、内因性ADの原因ははっきりしていないが、一部の症例には金属アレルギーがある。 治療は、大きく 1) 外用療法、2) 内服療法、3) 光線療法とに分けられ、基本的に治療ガイドラインに則る。1) 外用療法は、現在でもステロイド外用が主流であり、加えてタクロリムス軟膏の巧みな使用が治療効果を上げるという。外用療法は、従来のリアクティブ療法に加え、プロアクティブ療法の考え方が登場し、例えば寛解後週1回タクロリムス軟膏を塗布することによって、再燃を防ぎうる。
「もちろん患者さん自身の治療意欲が最も重要です」(戸倉医師)
ADのバリア病としての側面から保湿剤の使用は当然重要。2) 内服療法は、抗ヒスタミン薬とシクロスポリンを行う。抗ヒスタミン薬は第二世代の薬剤が主流であり、止痒効果のみならず種々の抗炎症作用を期待する。シクロスポリンは適切な使用により、充分な効果を上げうる薬剤であり、種々の作用点を持つと同時に止痒効果が高い。通常の外因性に加え、内因性ADにも有効だ。3) 光線療法はナローバンドUVB療法が現在の主流であり、そのサイトカイン/ケモカイン産生調節作用からも、通院可能であれば有力な治療となる。これらを実践する上で、重症患者における教育入院は有効な手段であると言える。
「今後も臨床的研究が深みを持って達成され、治療の礎となることを願っています」(戸倉医師)
同院では、ADをはじめとする皮膚疾患全般を扱い、高度な先進的医療を提供している。また、静岡県内の20を超える基幹病院に30名を超える医師を派遣することで、これら病院と連携した医療を提供。皮膚科地域医療の中心的役割を担っている。

医師プロフィール

1982年 浜松医科大学医学部 卒業
1984年 浜松医科大学付属病院皮膚科 助手
1986年 浜松赤十字病院皮膚科 医師のち副部長
1988年 浜松医科大学付属病院皮膚科 助手
1989年 米国エール大学皮膚科 客員研究員
1991年 静岡市立静岡病院皮膚科 医長
1992年 浜松医科大学皮膚科 講師
2000年 浜松医科大学皮膚科学 助教授
2002年 産業医科大学皮膚科学 教授
2011年 浜松医科大学皮膚科学 教授

「アトピー性皮膚炎」を専門とする医師