山田典一 医師 (やまだのりかず)

桑名市総合医療センター

三重県桑名市寿町3-11

  • 循環器内科、循環器センター
  • 副病院長・理事
  • 循環器センター長

循環器科 内科

専門

循環器内科、肺血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症、肺高血圧症など

山田典一

静脈血栓塞栓症とは、下肢の深部を走行する静脈にできた血栓で血流障害が生じる病気(深部静脈血栓症)と、その血栓がはがれて肺動脈を詰まらせる病気(肺血栓塞栓症)をあわせた総称として使われる病名。肺血栓塞栓症では呼吸困難や胸痛などの症状が現れ、最悪の場合は死に至ることもある。山田典一医師によると、この病気の特徴の1つが、診断が難しいことがあることだという。
「下肢に血栓ができる深部静脈血栓症では、多くの場合に片方の下肢が腫れたり痛んだりします。しかし、血栓があっても、下肢に痛みや腫れなどの症状が出るとは限りません。その場合、肺動脈に詰まる前に診断することは難しくなります。また、呼吸困難や胸痛を訴える病気は多岐にわたるため、肺動脈に血栓が詰まっても診断が困難なことがあります。心臓をエコーで調べれば大きな血栓が肺動脈に詰まっておれば右の心臓が拡張し疑うことができますが、血栓が小さいときなど、エコーでも分からないこともあります。最初から肺血栓塞栓症を疑ってかからないと診断できない可能性があります。」(山田医師)
治療については、出血リスクが高い人や重症者、腎機能が高度に障害している人を除き、直接作用型経口抗凝固薬を使うのが現在のスタンダードな治療だ。3種の直接作用型経口抗凝固薬(アビキサバン、リバーロキサバン、エドキサバン)は、従来の薬に比べれば細かな用量の調節が不要で、食事の制限が不要、出血リスクが低いという大きな利点がある。また、重症例や患者さんの状態によっては、カテーテルを用いる治療や下大静脈フィルター、外科的手術などが行われることもある。
山田医師によると、近年問題となっているのは災害下の避難所や車中泊での発症だという。この病気はエコノミークラス症候群として広く認知されるようになったが、実際は飛行機の中より入院中の患者のほうが発症頻度が高い。「近年は病院内では医師が介入して血栓予防に努めるようになり、入院患者が起こす頻度は下がってきました。しかし、医師の目が届かない病院外では依然として起こりやすく要注意です」(山田医師)
医師の目が届かない場所の例が災害下の避難生活だ。災害の発生直後は避難第一となり、血栓の危険性が報道されるのは患者が発生した後になってしまう。「災害時の避難所や車中泊は肺血栓塞栓症のリスクが高くなり危険です。ずっと椅子に腰かけて下肢を下げたまま動かないのではなく、できるだけ歩いたり、足首の関節をよく動かし、水分を補給して脱水を予防するなど、血栓予防に努めてください」(山田医師)

診療を受けるには

基本的には紹介状が必要であり、他医療機関からの紹介状があれば診療時に提示すること。紹介状がない場合、初診時選定療養費が別途必要となる、詳細は病院ホームページを参照。予約や予約変更は電話で受付けている。

医師プロフィール

1989年 三重大学医学部卒業、三重大学内科学第一講座入局
1989年5月~1990年3月  
1993年 Baylor College of Medicine(米国テキサス州ヒューストン)
1993年 三重大学内科学第一講座医員 
1998年 三重大学内科学第一講座助手
2005年 三重大学大学院医学系研究科循環器内科学講師
2009年 三重大学医学部附属病院 循環器内科講師
2016年 三重大学大学院医学系研究科循環器・腎臓内科学准教授
2017年 三重大学医学部附属病院教授
2017年 桑名市総合医療センター桑名東医療センター副病院長
2018年 国立大学法人三重大学客員教授、三重大学医学部臨床教授
2018年 桑名市総合医療センター副病院長・理事、循環器センター長

所属学会

医学博士
日本内科学会(認定総合内科専門医・認定内科医・指導医)
日本循環器学会 (認定循環器専門医、日本循環器学会フェロー(FJCS)、危機管理・災害対策委員会委員)
日本静脈学会(理事、静脈疾患サーベイ委員、「静脈学」編集委員、弾性ストッキングコンダクター・圧迫療法養成委員)
日本心臓病学会(評議員、特別正会員)
日本肺高血圧・肺循環学会(評議員)
日本脈管学会 (認定脈管専門医、評議員)
NPO日本血栓症協会(副理事長)
肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)合同研究班班員
Best Doctors in Japan(2012-2013,2014-2015,2016-2017,2018-2019,2020-2021)
(更新日:2020年11月25日)