緘黙症〔かんもくしょう〕
言語の理解や発語は正常であるのに、ことばによる表現ができず沈黙を続ける状態をいいます(無言症とも)。この状態が生活のあらゆる場面でみられるものを全緘黙、部分的な生活場面でみられるものを選択性緘黙(場面緘黙)といいます。後者のほうが多くみられます。
発症は幼稚園から小学校低学年ころで、入園や入学がきっかけになることが多いようです。選択性緘黙では、幼稚園や学校では話さないのに、家庭ではむしろおしゃべりなことが多く、気づかれないまま経過することがあります。成長とともに改善することもありますが、なかには青年期までもちこし、対人関係に支障をきたすこともあります。
早期発見が大切で、人との接触場面での緊張感を減らすような工夫をしながら、気長に治療することが大切です。
(執筆・監修:高知大学 名誉教授/社会医療法人北斗会 さわ病院 精神科 井上 新平)
発症は幼稚園から小学校低学年ころで、入園や入学がきっかけになることが多いようです。選択性緘黙では、幼稚園や学校では話さないのに、家庭ではむしろおしゃべりなことが多く、気づかれないまま経過することがあります。成長とともに改善することもありますが、なかには青年期までもちこし、対人関係に支障をきたすこともあります。
早期発見が大切で、人との接触場面での緊張感を減らすような工夫をしながら、気長に治療することが大切です。
(執筆・監修:高知大学 名誉教授/社会医療法人北斗会 さわ病院 精神科 井上 新平)