ひきこもり

 厳密な定義はありませんが、長期間にわたって社会との交流を拒絶している状態です。ひきこもりは学生から社会人まで幅広くみられます。中高生の不登校、大学生の五月病、就職の失敗や退職などに続いてひきこもることが多いようです。自分の部屋に籠城しているようなケースから家族とは必要最小限の会話はするといった状態までさまざまです。
本人側の問題として、対人関係の脆弱(ぜいじゃく)性がいわれています。ストレスのかかる人間関係がもちにくい、競争関係をいやがる、そのくせ負けたくないという思いが強い、自分の力を客観的に見ることができないなどです。失敗を他人(親)のせいにしたり、成功した人をうらむ傾向などもあるようです。
 生活面では自分の希望を通そうとし、家族が注意したり、従わなかったりすると、ことばやからだによる暴力にうったえることが少なくありません。
 ひきこもりや家庭内暴力を扱う専門機関としては、精神保健福祉センターがあります。警察や保健所でもよろず相談的な対応が受けられます。またひきこもりには、統合失調症、うつ病、神経症性障害、摂食障害などが背景にあることもあるので、一度は精神科に相談するのが賢明です。その際、家族しか相談に行けないことがほとんどですが、ひきこもりの状況や本人の言動を聞くことで、おおよその見当がつき対処の方針は立てられます。しだいに本人を誘いだすような方策が立てられるでしょう。
 最近では、ひきこもりのケースを対象としたデイケアがすこしずつ始められるようになってきました。なお家庭内暴力のケースでは、強制的な入院がやむを得ずとられることがあります。そのような措置は緊急避難的なものとして考えておく必要があります。
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