歯の形成の異常 家庭の医学

 歯が形成される時期に栄養、代謝、内分泌の障害があると、おもに歯のエナメル質などの形成が障害されることがあります。形成の不全は障害の時期に一致して起こり、その時期につくられている歯の一部分に影響を及ぼします。エナメル質の形成不全はその程度により歯の表面が白っぽく濁った状態から、歯のかたちが変わった状態、エナメル質そのものがない状態まであります。
 また、乳歯のまわりで起こっていた炎症による影響や、遺伝による場合もあります。エナメル質の状態によっては、う蝕と同じような処置や歯のかたちの修復が必要になります。

(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)
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