咬筋肥大症〔こうきんひだいしょう〕 家庭の医学

 咬筋とは、頬部(きょうぶ)から下顎骨(かがくこつ)の外側にかけて位置する筋肉で、食物をかむはたらきがあります(咀嚼筋〈そしゃくきん〉)。
 咬筋肥大症では、エラが張っているような顔になり、しばしば下顎角部(耳たぶの下方)の骨が厚く変形することもあります。

【治療】
 ボツリヌス菌毒素の注射をおこないます。咬筋の一部をまひさせることによって筋が萎縮しますが、効果の持続は3~9カ月くらいです。また、下顎骨の変形が大きい場合は、あまり効果がありません。
 根本的な治療は、咬筋の部分切除術や下顎骨の部分切除術です。

(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)
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