神経線維腫症Ⅰ型〔しんけいせんいしゅしょういちがた〕
レックリングハウゼン病ともいわれる常染色体優性の遺伝性の病気です。日本にはこの病気の人が約4万人います。突然変異で起こることも多く、両親など家族にこの病気がなくて突然起こることもあります。
皮膚、神経系、目、骨などにいろいろな病変が年齢とともに出てきます。症状の程度はさまざまですが、カフェオレ斑と呼ばれるミルク入りコーヒーのような色素斑と、皮膚の神経線維腫(ぶよぶよした小さなブツブツ)が中心です。カフェオレ斑は、出生時ないし乳幼児期から出現し、これが6個以上あるときはこの病気の可能性が高くなります。
神経線維腫は思春期以降に出始め、すこしずつ数がふえます。比較的まれですが、びまん性に隆起し、時に弁状に下垂するびまん性神経線維腫があります。悪性の神経線維肉腫、けいれん発作や脳脊髄腫瘍、骨・関節異常、脊柱変形なども起こることがあります。
原因遺伝子はわかっていますが、次の臨床症状をもとに診断します。
1.6個以上のカフェオレ斑
2.2個以上の皮膚神経線維腫またはびまん性神経線維腫
3.わきの下や股(また)の部分のそばかすのような小色素斑
4.症状はほとんどなく、目の機能にも影響しない、目にできる小さな腫瘍(眼科で検査をしないとわかりません)
5.特徴的な骨の病変
6.家系内に同じ病気の人がいる
今のところ根治的治療法はありませんが、各種の対症療法が工夫されています。治療や遺伝の相談には専門家のいる病院を受診することが大切です。
この病気は国の難病医療費助成制度の対象疾病(指定難病)に指定され、医療費の公費負担対象になっています。
皮膚、神経系、目、骨などにいろいろな病変が年齢とともに出てきます。症状の程度はさまざまですが、カフェオレ斑と呼ばれるミルク入りコーヒーのような色素斑と、皮膚の神経線維腫(ぶよぶよした小さなブツブツ)が中心です。カフェオレ斑は、出生時ないし乳幼児期から出現し、これが6個以上あるときはこの病気の可能性が高くなります。
神経線維腫は思春期以降に出始め、すこしずつ数がふえます。比較的まれですが、びまん性に隆起し、時に弁状に下垂するびまん性神経線維腫があります。悪性の神経線維肉腫、けいれん発作や脳脊髄腫瘍、骨・関節異常、脊柱変形なども起こることがあります。
原因遺伝子はわかっていますが、次の臨床症状をもとに診断します。
1.6個以上のカフェオレ斑
2.2個以上の皮膚神経線維腫またはびまん性神経線維腫
3.わきの下や股(また)の部分のそばかすのような小色素斑
4.症状はほとんどなく、目の機能にも影響しない、目にできる小さな腫瘍(眼科で検査をしないとわかりません)
5.特徴的な骨の病変
6.家系内に同じ病気の人がいる
今のところ根治的治療法はありませんが、各種の対症療法が工夫されています。治療や遺伝の相談には専門家のいる病院を受診することが大切です。
この病気は国の難病医療費助成制度の対象疾病(指定難病)に指定され、医療費の公費負担対象になっています。
(執筆・監修:柏ひふ科 院長/筑波大学 名誉教授 大塚 藤男)