毛包炎〔もうほうえん〕 家庭の医学

 毛包の細菌感染が毛包炎で、毛穴が赤くはれて小さく盛り上がって痛みます。

 毛包炎には通常の毛包炎と尋常性毛瘡(じんじょうせいもうそう)と呼ばれる「かみそりかぶれ」とがあります。

■毛包炎
 毛包炎は、毛包内に化膿菌が増殖して起こるもので、毛口に一致して小さな膿疱(のうほう)、黄色いかさぶたをつくります。これは、毛口に始まり、深く毛包のなかにまで進みます。しばしば痛みを生じます。治療法は、抗生物質(化膿止め)の外用・内服です。

■尋常性毛瘡(かみそりかぶれ)
 尋常性毛瘡は、口のまわりのかたい毛(口ひげ、あごひげなど)に起こる毛包炎で、かみそりを使ったあとにでき、しかも、これを使うたびに悪化していくので、“かみそりかぶれ”といわれています。おもに白色ブドウ球菌によって起こります。これには、なんともない皮膚にできるものと、はじめかゆみがあって、その上にかみそりを使って起こるものとの2つがあります。
 はじめは、毛包に一致した小さな膿疱です。中心に毛が生えていて、そのまわりは赤みが強くなっています。だんだんしこりができてきて、治りにくくなり、数カ月、また数年に及ぶことがあります。
 ひげそりにはなるべく電気かみそりを使うようにします。


[治療]
 外用としては、ブドウ球菌によく効く抗生物質の入った軟膏(なんこう)が使われます。毛包炎の程度によっては抗生物質を内服します。

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