騒音による聴力障害
騒音の健康影響は音の強さにより異なり、65dB(デシベル)までではイライラする、集中できない、不眠などの心理的影響がおもですが、それ以上では血圧上昇、動悸(どうき)などの循環器系への影響がみられます。騒音公害は近年の公害のうったえでもっとも多く、その多くはこのレベルです。うるさくて会話ができないような電車の中では騒音が90dBに達しますが、このレベルの騒音に曝露(ばくろ)され続けると、聴力に障害をきたします。
通常強い騒音にさらされると、一過性に聴力が障害されますが、数時間から長くても数日で回復します。こういう一過性の聴力損失が反復すると聴力がもとに戻らなくなり、慢性の障害として固定します。
一般に騒音による聴力障害では4000Hz(ヘルツ)以上の高音域の聴力から障害されることが多く、より低い周波数である人間の会話域の障害は遅れます。そこではじめはなかなか難聴に気がつかないことがあります。
一度障害を受けた聴力は回復することがありませんから、職場の騒音やヘッドホンでのロック音楽鑑賞などには注意し、聴力障害を予防することが大切です。
通常強い騒音にさらされると、一過性に聴力が障害されますが、数時間から長くても数日で回復します。こういう一過性の聴力損失が反復すると聴力がもとに戻らなくなり、慢性の障害として固定します。
一般に騒音による聴力障害では4000Hz(ヘルツ)以上の高音域の聴力から障害されることが多く、より低い周波数である人間の会話域の障害は遅れます。そこではじめはなかなか難聴に気がつかないことがあります。
一度障害を受けた聴力は回復することがありませんから、職場の騒音やヘッドホンでのロック音楽鑑賞などには注意し、聴力障害を予防することが大切です。
(執筆・監修:帝京大学 名誉教授〔公衆衛生学〕 矢野 栄二)