厚生労働省は、出産に伴う平均入院日数や費用などを医療機関ごとに比較できる専用サイトを5月にも開設する。年間の分娩(ぶんべん)件数のほか、産後ケアや立ち会い出産、無痛分娩の実施状況も公開する。出産費用の「見える化」を進め、妊婦が医療機関を選ぶ際の参考にしてもらう。
正常分娩による出産は公的医療保険の対象外で、医療機関が価格を自由に設定できる。費用は年々上昇傾向にあり、2022年度時点で平均約48万2000円。昨年4月には、出産育児一時金が原則42万円から50万円に引き上げられたが、費用が50万円を超える医療機関も多い。
厚労省は昨年11月から専用サイトに載せる出産費用の情報を収集している。分娩件数が年21件以上の医療機関など約2300施設が対象で、96%が情報を掲載する見込み。最終的には、全施設の公表を目指す。
政府は少子化対策の一環で、26年度からの出産費用の保険適用に向けて、全国一律の価格設定を検討している。医療機関から集められたデータは、保険適用となるサービスや給付水準を検討する際の参考にする。 (C)時事通信社
出産費の比較サイト5月開設へ=分娩件数、産後ケアも掲載―厚労省
(2024/04/20 14:24)