【カンヌ(仏)時事】コロナ禍を教訓に、将来の感染症のパンデミック(世界的大流行)に備える国際条約の策定を議論してきた世界保健機関(WHO)加盟各国は24日、条約の内容で合意できないまま、2年余りに及んだ交渉をいったん終了した。27日からのWHO年次総会で採択を目指していたが、ワクチンの公平な分配を巡る方策などで先進国と途上国の溝が埋まらなかった。
 各国は条約の実現を断念しておらず、総会で交渉の延長を決める公算が大きい。政府間会議の共同議長は「人類のために(条約を)完成させる必要がある」と訴えた。 (C)時事通信社