調査レポート「睡眠に関する調査 ~睡眠の状況編」
朝日大学マーケティング研究所
年齢が高い層ほど睡眠の評価が低い。 睡眠時間の不足だけでなく、不規則な就寝時間も要因のひとつ
朝日大学(岐阜県瑞穂市)の附属研究機関である朝日大学マーティング研究所(所長 中畑千弘)は、現代人の睡眠事情について調査を行いました。その結果、自身の睡眠に対する評価は年齢が高いほど低く、充分な睡眠時間を確保することも大切ですが、不規則な就寝時間の改善も必要であることがわかりました。
調査の背景
新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行して、日常生活にも様々な変化が出始めています。このような環境下、コロナ禍の数年間で変わった生活スタイルが、移行後の現在の生活にどのような影響を与えているのかを把握するために、睡眠に焦点をあてて調査を行いました。
「睡眠に関する調査 睡眠の状況編」の主な結果
■男性を中心に年齢が高い層ほど睡眠の評価が低い
睡眠についての評価をみると「良い」(35.5%)と「悪い」(34.3%)は拮抗するが、年代別でみると各年代によって評価はまったく異なる。性別に関わらず、年代が若いほど「良い」の割合が高く、高いほど「悪い」の割合が高い。「良い」の割合で比べると男性は20代(50.0%)と50代(21.7%)の差が28.3ポイントと大きい(女性は15.0ポイントの差)。「悪い」の割合で比べても男性は20代(11.6%)と50代(50.0%)の差が38.4%と更に大きい(女性は8.4ポイント差)。自身の睡眠に対する評価は、年代が高いほど悪くなる傾向がみられ、それは女性より男性で顕著である。男50代では「良い」が21.7%であるのに対して、「悪い」は50.0%と倍以上である。同じ数字を女50代でみると30.0%と38.4%である。加齢だけが睡眠の評価が落ちる要因ではなく、男性特有の要因があると推測できる。女性で「悪い」の割合が最も高いのは30代(41.7%)であり、50代ではない。年齢という生理的要因ではなく、ライフスタイルやライフステージに特有の要因を探るほうが、睡眠ビジネスには効果的である可能性がある。
■良い睡眠には、充分な睡眠時間の確保が必要
普段の睡眠時間を加重平均でみると全体では6.4時間だが、性年代別では男20代(6.7時間)で最も長く、男50代(5.9時間)で最も短い。男性は高い年代ほど睡眠の評価が悪く、睡眠時間も高い年代ほど短い。睡眠時間が長いと「良い」が増え、短いと「悪い」が増える。女性の睡眠時間は20代(6.5時間)、30代(6.4時間)、40代(6.3時間) 、50代(6.3時間)と高い年代で短いが差は小さい。女性では睡眠について「良い」と評価したのは若い年代ほど高く、睡眠時間との関係性が考えられる。一方、「悪い」が最も高いのは30代であるが、他年代に比べて極端に短くない。必ずしも、睡眠時間が短いから睡眠の評価が悪いとは言えない。男性でみても20代と50代の睡眠時間の差は0.8時間と小さく、それだけで「悪い」の評価が倍以上、開くとは考えられない。睡眠の評価を良くするためには充分な睡眠時間を確保することが必要だが、悪い状態の改善に向けては、充分な睡眠時間の確保だけでは実現できないことがわかる。
■睡眠の評価が悪くなる一因は就寝時間が不規則であること
睡眠に関わる時間を全体で比べると、「規則的」としたのは起床時間(78.6%)が就寝時間(61.7%)を16.9ポイント上回っている。裏を返せば、就寝時間のほうが不規則であることがわかる。就寝時間について「規則的」とした割合を男女の年代別でみると以下の通りである。
■男性:20代(58.3%)、30代(56.6%)、40代(51.6%)、50代(60.0%)
■女性:20代(53.3%)、30代(63.4%)、40代(70.0%)、50代(80.0%)
男性では年代による差がみられないが、女性は高い年代ほど割合が高く、40代と50代で男女差が特に大きい。男40~50代が自身の睡眠状況を悪いと評価する根拠のひとつになっているものと考えられる。
■今回の調査を通じて
睡眠は人間には欠かせない生活様式ですが、性別や年代によってその評価は様々です。年代が高いほど評価が低いのは主に男性にあてはまる傾向です。男20代と男50代では自身の睡眠を「良い」と評価する割合に倍以上の差がありますが、両者の睡眠時間の差は、平均で0.8時間しか変わりません。単に睡眠時間の長短が睡眠評価の要因ではないことがわかります。
起床や就寝の時間と言った睡眠のサイクルや、睡眠中の眠りの深さなどにも要因がありそうです。睡眠ビジネスに関わる際は、ターゲットを絞り込み、個別的なニーズに合わせたきめ細かいマーケティング戦略を構築することが重要ポイントとなります。
調査の詳細
「睡眠に関する調査(睡眠の状況編)」
■調査期間:2024年3月22日(金)~ 3月29日(金)
■調査方法:朝日大学マーケティング研究所のパネル利用によるインターネット調査
■対象者:居住地 関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
年 代 20代・30代・40代・50代
性 別 男女
■回収サンプル数:480名
調査データはこちら: http://marketing.asahi-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/04/2404.pdf
朝日大学マーティング研究所「公開リサーチデータ」
マーケティング研究所では、話題のサービス、消費トレンド、世の中の新しい動きを先取りした事象について、自主的に「トピックス・リサーチ」を実施し、調査データ集積のポータルサイトとして広くデータを公表しています。また、企業様などからの市場調査のご要望にスムースにお応えするために首都圏、東海圏など全国規模のモニターにアクセスできる仕組みを保有しています。
■名称:公開リサーチデータ
■調査レポート: 200本以上
■詳細:http://marketing.asahi-u.ac.jp/data/
朝日大学マーティング研究所について
【会社概要】
本社所在地:岐阜県瑞穂市穂積1851
所長:中畑 千弘 (経営学部教授)
事業内容: 消費行動の分析および研究、経営コンサルティン、マーケティングリサーチ、商品開発支援、
講演会・社会人セミナーの実施等
設立: 2002年4月
HP:http://marketing.asahi-u.ac.jp/
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年齢が高い層ほど睡眠の評価が低い。 睡眠時間の不足だけでなく、不規則な就寝時間も要因のひとつ
朝日大学(岐阜県瑞穂市)の附属研究機関である朝日大学マーティング研究所(所長 中畑千弘)は、現代人の睡眠事情について調査を行いました。その結果、自身の睡眠に対する評価は年齢が高いほど低く、充分な睡眠時間を確保することも大切ですが、不規則な就寝時間の改善も必要であることがわかりました。
調査の背景
新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行して、日常生活にも様々な変化が出始めています。このような環境下、コロナ禍の数年間で変わった生活スタイルが、移行後の現在の生活にどのような影響を与えているのかを把握するために、睡眠に焦点をあてて調査を行いました。
「睡眠に関する調査 睡眠の状況編」の主な結果
■男性を中心に年齢が高い層ほど睡眠の評価が低い
睡眠についての評価をみると「良い」(35.5%)と「悪い」(34.3%)は拮抗するが、年代別でみると各年代によって評価はまったく異なる。性別に関わらず、年代が若いほど「良い」の割合が高く、高いほど「悪い」の割合が高い。「良い」の割合で比べると男性は20代(50.0%)と50代(21.7%)の差が28.3ポイントと大きい(女性は15.0ポイントの差)。「悪い」の割合で比べても男性は20代(11.6%)と50代(50.0%)の差が38.4%と更に大きい(女性は8.4ポイント差)。自身の睡眠に対する評価は、年代が高いほど悪くなる傾向がみられ、それは女性より男性で顕著である。男50代では「良い」が21.7%であるのに対して、「悪い」は50.0%と倍以上である。同じ数字を女50代でみると30.0%と38.4%である。加齢だけが睡眠の評価が落ちる要因ではなく、男性特有の要因があると推測できる。女性で「悪い」の割合が最も高いのは30代(41.7%)であり、50代ではない。年齢という生理的要因ではなく、ライフスタイルやライフステージに特有の要因を探るほうが、睡眠ビジネスには効果的である可能性がある。
■良い睡眠には、充分な睡眠時間の確保が必要
普段の睡眠時間を加重平均でみると全体では6.4時間だが、性年代別では男20代(6.7時間)で最も長く、男50代(5.9時間)で最も短い。男性は高い年代ほど睡眠の評価が悪く、睡眠時間も高い年代ほど短い。睡眠時間が長いと「良い」が増え、短いと「悪い」が増える。女性の睡眠時間は20代(6.5時間)、30代(6.4時間)、40代(6.3時間) 、50代(6.3時間)と高い年代で短いが差は小さい。女性では睡眠について「良い」と評価したのは若い年代ほど高く、睡眠時間との関係性が考えられる。一方、「悪い」が最も高いのは30代であるが、他年代に比べて極端に短くない。必ずしも、睡眠時間が短いから睡眠の評価が悪いとは言えない。男性でみても20代と50代の睡眠時間の差は0.8時間と小さく、それだけで「悪い」の評価が倍以上、開くとは考えられない。睡眠の評価を良くするためには充分な睡眠時間を確保することが必要だが、悪い状態の改善に向けては、充分な睡眠時間の確保だけでは実現できないことがわかる。
■睡眠の評価が悪くなる一因は就寝時間が不規則であること
睡眠に関わる時間を全体で比べると、「規則的」としたのは起床時間(78.6%)が就寝時間(61.7%)を16.9ポイント上回っている。裏を返せば、就寝時間のほうが不規則であることがわかる。就寝時間について「規則的」とした割合を男女の年代別でみると以下の通りである。
■男性:20代(58.3%)、30代(56.6%)、40代(51.6%)、50代(60.0%)
■女性:20代(53.3%)、30代(63.4%)、40代(70.0%)、50代(80.0%)
男性では年代による差がみられないが、女性は高い年代ほど割合が高く、40代と50代で男女差が特に大きい。男40~50代が自身の睡眠状況を悪いと評価する根拠のひとつになっているものと考えられる。
■今回の調査を通じて
睡眠は人間には欠かせない生活様式ですが、性別や年代によってその評価は様々です。年代が高いほど評価が低いのは主に男性にあてはまる傾向です。男20代と男50代では自身の睡眠を「良い」と評価する割合に倍以上の差がありますが、両者の睡眠時間の差は、平均で0.8時間しか変わりません。単に睡眠時間の長短が睡眠評価の要因ではないことがわかります。
起床や就寝の時間と言った睡眠のサイクルや、睡眠中の眠りの深さなどにも要因がありそうです。睡眠ビジネスに関わる際は、ターゲットを絞り込み、個別的なニーズに合わせたきめ細かいマーケティング戦略を構築することが重要ポイントとなります。
調査の詳細
「睡眠に関する調査(睡眠の状況編)」
■調査期間:2024年3月22日(金)~ 3月29日(金)
■調査方法:朝日大学マーケティング研究所のパネル利用によるインターネット調査
■対象者:居住地 関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
年 代 20代・30代・40代・50代
性 別 男女
■回収サンプル数:480名
調査データはこちら: http://marketing.asahi-u.ac.jp/wp-content/uploads/2024/04/2404.pdf
朝日大学マーティング研究所「公開リサーチデータ」
マーケティング研究所では、話題のサービス、消費トレンド、世の中の新しい動きを先取りした事象について、自主的に「トピックス・リサーチ」を実施し、調査データ集積のポータルサイトとして広くデータを公表しています。また、企業様などからの市場調査のご要望にスムースにお応えするために首都圏、東海圏など全国規模のモニターにアクセスできる仕組みを保有しています。
■名称:公開リサーチデータ
■調査レポート: 200本以上
■詳細:http://marketing.asahi-u.ac.jp/data/
朝日大学マーティング研究所について
【会社概要】
本社所在地:岐阜県瑞穂市穂積1851
所長:中畑 千弘 (経営学部教授)
事業内容: 消費行動の分析および研究、経営コンサルティン、マーケティングリサーチ、商品開発支援、
講演会・社会人セミナーの実施等
設立: 2002年4月
HP:http://marketing.asahi-u.ac.jp/
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(2024/05/16 16:06)
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