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米国での賃貸ラボ&オフィス事業を拡大 ボストン市で「(仮称)イノベーションスクエアPhaseIII」計画への参画決定

三井不動産株式会社


ボストン市において「イノベーションスクエアPhaseII」に次ぐ ラボ&オフィス事業「(仮称)イノベーションスクエアPhaseIII」に参画決定。

テナントとして世界有数の製薬会社であるVertex Pharmaceuticals社の一棟入居も決定。

本計画も含め、米国におけるラボ&オフィス全体での累計投資額は約2,300億円(1ドル=154円)規模、開発案件数は4件に。



 三井不動産株式会社(所在:東京都中央区、代表取締役社長:植田 俊)は、この度、米国子会社「Mitsui Fudosan America, Inc.(三井不動産アメリカ、代表者:John Kessler)」を通じて、米国マサチューセッツ州ボストン市にて「(仮称)イノベーションスクエアPhaseIII」に参画したことを発表します。共同事業者は、ニューヨーク・マンハッタンにおけるハドソンヤード再開発でのパートナー企業Related Companiesの系列企業で、ボストンに拠点を置くRelated Beal社となります。米国においては、2019年に事業参画した「イノベーションスクエアPhaseII」(マサチューセッツ州ボストン市)(2023年売却済み)、2021年に事業参画した「トーリービュー」(カリフォルニア州サンディエゴ市)、「ミッションロック PhaseI」(カリフォルニア州サンフランシスコ市)に次ぐ、4件目のラボ&オフィス事業となり、2026年に竣工予定です。

 本事業では、ボストン市に本社を置くVertex Pharmaceuticals社(以下「Vertex社」という。)への一棟貸しも決定しております。Vertex社は1989年創業の新薬の開発製造を行うライフサイエンス企業であり、北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ラテンアメリカ、中東に海外拠点を有する世界でも有数の製薬会社です。特に、嚢胞性繊維症(※1)や鎌状赤血球症(※2)をはじめとする遺伝性疾患の治療薬開発に注力しています。

 本事業はラボ&オフィスの集積が進んでいる「シーポートエリア」に位置します。近年はエリア周辺での開発が徐々に進展してきており、ボストン最大のライフサイエンスクラスター(※3)である「イーストケンブリッジ」に次ぐ新たな職住遊近接の街が形成されています。

 また本事業は公共貢献施設を設置し、マサチューセッツ州グロスター市に所在する海洋バイオテクノロジー研究機関であるThe Gloucester Marine Genomics Institute (GMGI) と共同で、バイオテクノロジー研究者を養成するラボの運営やボストンの地元の中高生を対象にSTEM教育プログラムを展開し、地域社会に貢献していきます。

※1 遺伝子疾患の一種で欧米人の約2,500人に1人が発症するとされる難病指定の疾患
※2 赤血球の形状が鎌状になり、酸素運搬機能が低下する遺伝性の貧血症
※3 ライフサイエンス関連企業とその従事者や研究開発機関の集積地

「(仮称)イノベーションスクエアPhaseIII」外観 CG

【三井不動産グループの海外戦略について】
 当社グループは、これまでに米国・英国の欧米諸国にくわえ、中国・台湾・東南アジア・インド・オーストラリアの諸都市で事業を展開してきました。2024年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」では「海外事業の深化と進化」を掲げ、海外事業の飛躍的な成長を目指しています。米国では3拠点体制でオフィス、住宅をはじめ複数の開発事業に取り組んでおり、2022年10月にニューヨークマンハッタンのオフィスビル「50ハドソンヤード」が竣工するなど複数都市において事業を拡大してきました。今後についても経済・人口ともに成長著しいサンベルトエリアに新たな拠点を設立し、さらなる事業機会の獲得を目指していきます。

物件概要


位置図
(広域図)

(狭域図)


米国における事業展開
■トーリービュー



■ミッションロック PhaseI



日本におけるラボ&オフィス事業展開
 当社は国内において、新しいアセットクラスである「三井のラボ&オフィス」事業を 2019年 5月より開始しています。三井不動産がライフサイエンス領域のイノベーション促進のために取り組む「場の整備」と、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(理事長 岡野栄之)(以下、「LINK-J」)と連携して行う「コミュニティの構築」の一環となるものです。ライフサイエンス領域において、業界の枠を超えて研究開発を発展させていくというエコシステムを、「コミュニティの構築」、「場の整備」、「資金の提供」を通じて構築することで、ライフサイエンス領域におけるイノベーション創出を支援します。「三井のラボ&オフィス」は国内において、現在4拠点を展開し、今後も首都圏や大阪にて開業を予定しています。
 LINK-Jでは、「コミュニティの構築」の一環として、国内外の大学や団体等と積極的に連携し、産学交流を促進することでイノベーション創出を支援しています。米国では、カリフォルニア大学サンディエゴ校、同大学ロサンゼルス校や Biocom California と提携に関する覚書を締結しており、著名な研究者や VCをはじめとするライフサイエンスプレイヤーを日本に招いたイベント等を開催しています。また、日本のプレイヤーの海外での事業展開も支援しており、三井不動産の米国におけるラボ&オフィス事業との相乗効果を図ります。

■三井リンクラボ葛西(第一三共葛西研究開発センター内)




■三井リンクラボ新木場1



■三井リンクラボ新木場2



■三井リンクラボ柏の葉1



三井不動産グループのサステナビリティについて
 三井不動産グループは、「共生・共存・共創により新たな価値を創出する、そのための挑戦を続ける」という「&マーク」の理念に基づき、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪ととらえ、社会的価値を創出することが経済的価値の創出につながり、その経済的価値によって更に大きな社会的価値の創出を実現したいと考えています。
 また、2024年4月の新グループ経営理念策定時、「GROUP MATERIALITY(重点的に取り組む課題)」として、「1.産業競争力への貢献」、「2.環境との共生」、「3.健やか・活力」、「4.安全・安心」、「5.ダイバーシティ&インクルージョン」、「6.コンプライアンス・ガバナンス」の6つを特定しました。これらのマテリアリティに本業を通じて取り組み、サステナビリティに貢献していきます。

【参考】
「グループ経営理念および長期経営方針策定」
 https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/
「グループマテリアリティ」
 https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/approach/materiality/
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