ライフスタイルを反映する脂肪対筋肉比(FMR)が顔の肌状態に関連することを発見
ポーラ・オルビスHD
運動や食生活が体のFMRを介して肌状態に影響する可能性
ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:片桐崇行)は、立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授と共同で、運動や食事などのライフスタイルを反映する体組成指標「脂肪対筋肉比」(fat-to-muscle mass ratio:FMR、補足資料1)が肌状態に関連することを解明しました。
化粧品に留まらず、さまざまなアプローチで美肌を追求することを目指して
ポーラ・オルビスグループは、2029年の創業100周年に向けて「多様化する『美』の価値観に応える個性的な事業の集合体」をVISIONに掲げています。ポーラ化成工業では、化粧品の枠を越えてWell-beingにつながる研究を展開しています。皮膚科学研究では、皮膚だけでなく、皮膚と全身性との関係にも着目しています。一例として、肌と運動や筋肉との関係を世界で初めて明らかにしてきました(※1, 2)。そしてこの度、運動生理学やスポーツ栄養を専門とする立命館大学スポーツ健康科学部 藤田聡教授と共同で、運動や食事などライフスタイルを反映する体組成指標FMRが顔の肌状態に関連していることを明らかにしました。これまで、どのような運動や食生活が美肌づくりに有効であるかを示す科学的エビデンスは乏しかったため、ソリューション開発が困難でしたが、本知見により運動や食事などのライフスタイルに関連した新サービスやプロダクトの開発が期待されます。
研究の概要と分かったこと ―体組成指標FMRが低い人ほど顔の肌状態が良い―
30~64歳の健常日本人男女1,518名を対象に、運動/食事/睡眠/喫煙/紫外線曝露などのライフスタイル要因の科学的な定量化に加え、体組成やシミ・シワ・赤みなどの肌状態を測定しました。その結果、筋肉に対して脂肪の割合が低い人(FMRが低い人)は、シミ・シワ・赤みなどが少なく顔の肌状態が良いことが判明(※3)しました(図1)。また、FMRが低い人は身体活動量が多く、高たんぱく質・高食物繊維・低炭水化物(低糖質)・低ナトリウム(低塩分)な食生活であることも明らかとなりました(※4)。この成果は米科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました(補足資料2)。これらのことから、美肌づくりのためには、たんぱく質・食物繊維を積極的に摂り、糖質・塩分を過剰摂取しないことや、運動を取り入れたライフスタイルが効果的であることが示唆されました。
※1 参考リリース:「筋肉がつくる『マイオカイン』が美肌に関与していることを発見」(2018年9月25日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20180925_3.pdf
※2 参考リリース:「筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告」(2023年7月14日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20230714_2.pdf
※3: 性別/年齢/スキンタイプ/紫外線曝露指数/喫煙指数の影響を調整した上で解析
※4: 性別/年齢/睡眠の質/喫煙指数/ストレス指数/BMIの影響を調整した上で解析
【補足資料1】 脂肪対筋肉比FMRについて
脂肪対筋肉比FMR(fat-to-muscle mass ratio)とは、身体における脂肪量と筋肉量の比率を表す体組成指標です。FMRが高いほど筋肉に対し脂肪量が多く、低いほど筋肉量に対し脂肪量が少ないことを示します。一般的に用いられる体組成指標としてはBMI(body mass index)がありますが、BMIは体重と身長のみから算出されており、脂肪や筋肉の量の比率は考慮されていません。そのため、例えばBMIの数値が同じでも、脂肪が多く肥満体型な人もいれば筋肉質な人も存在します。このような背景から、近年BMIに代わる指標としてFMRに着目した研究が増えてきており、例えばFMRがBMIとは独立して糖尿病や死亡率に関連することが報告されています。
【補足資料2】 掲載論文について
論文名 :
Association of fat-to-muscle mass ratio with physical activity and dietary protein, carbohydrate, sodium, and fiber intake in a cross-sectional study
(横断研究による脂肪対筋肉比と身体活動量、及び食事による摂取栄養素(たんぱく質・炭水化物・ナトリウム・食物繊維)の関連性)
著者 :
Shu Nishikori(1,2) and Satoshi Fujita(1)
1 立命館大学 スポーツ健康科学部
2 ポーラ化成工業株式会社 フロンティアリサーチセンター
発表雑誌: Scientific Reports
DOI : 10.1038/s41598-024-61289-8
URL : https://www.nature.com/articles/s41598-024-61289-8
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運動や食生活が体のFMRを介して肌状態に影響する可能性
ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:片桐崇行)は、立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授と共同で、運動や食事などのライフスタイルを反映する体組成指標「脂肪対筋肉比」(fat-to-muscle mass ratio:FMR、補足資料1)が肌状態に関連することを解明しました。
化粧品に留まらず、さまざまなアプローチで美肌を追求することを目指して
ポーラ・オルビスグループは、2029年の創業100周年に向けて「多様化する『美』の価値観に応える個性的な事業の集合体」をVISIONに掲げています。ポーラ化成工業では、化粧品の枠を越えてWell-beingにつながる研究を展開しています。皮膚科学研究では、皮膚だけでなく、皮膚と全身性との関係にも着目しています。一例として、肌と運動や筋肉との関係を世界で初めて明らかにしてきました(※1, 2)。そしてこの度、運動生理学やスポーツ栄養を専門とする立命館大学スポーツ健康科学部 藤田聡教授と共同で、運動や食事などライフスタイルを反映する体組成指標FMRが顔の肌状態に関連していることを明らかにしました。これまで、どのような運動や食生活が美肌づくりに有効であるかを示す科学的エビデンスは乏しかったため、ソリューション開発が困難でしたが、本知見により運動や食事などのライフスタイルに関連した新サービスやプロダクトの開発が期待されます。
研究の概要と分かったこと ―体組成指標FMRが低い人ほど顔の肌状態が良い―
30~64歳の健常日本人男女1,518名を対象に、運動/食事/睡眠/喫煙/紫外線曝露などのライフスタイル要因の科学的な定量化に加え、体組成やシミ・シワ・赤みなどの肌状態を測定しました。その結果、筋肉に対して脂肪の割合が低い人(FMRが低い人)は、シミ・シワ・赤みなどが少なく顔の肌状態が良いことが判明(※3)しました(図1)。また、FMRが低い人は身体活動量が多く、高たんぱく質・高食物繊維・低炭水化物(低糖質)・低ナトリウム(低塩分)な食生活であることも明らかとなりました(※4)。この成果は米科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました(補足資料2)。これらのことから、美肌づくりのためには、たんぱく質・食物繊維を積極的に摂り、糖質・塩分を過剰摂取しないことや、運動を取り入れたライフスタイルが効果的であることが示唆されました。
※1 参考リリース:「筋肉がつくる『マイオカイン』が美肌に関与していることを発見」(2018年9月25日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20180925_3.pdf
※2 参考リリース:「筋力トレーニングが美肌に貢献することを世界で初めて報告」(2023年7月14日) http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20230714_2.pdf
※3: 性別/年齢/スキンタイプ/紫外線曝露指数/喫煙指数の影響を調整した上で解析
※4: 性別/年齢/睡眠の質/喫煙指数/ストレス指数/BMIの影響を調整した上で解析
【補足資料1】 脂肪対筋肉比FMRについて
脂肪対筋肉比FMR(fat-to-muscle mass ratio)とは、身体における脂肪量と筋肉量の比率を表す体組成指標です。FMRが高いほど筋肉に対し脂肪量が多く、低いほど筋肉量に対し脂肪量が少ないことを示します。一般的に用いられる体組成指標としてはBMI(body mass index)がありますが、BMIは体重と身長のみから算出されており、脂肪や筋肉の量の比率は考慮されていません。そのため、例えばBMIの数値が同じでも、脂肪が多く肥満体型な人もいれば筋肉質な人も存在します。このような背景から、近年BMIに代わる指標としてFMRに着目した研究が増えてきており、例えばFMRがBMIとは独立して糖尿病や死亡率に関連することが報告されています。
【補足資料2】 掲載論文について
論文名 :
Association of fat-to-muscle mass ratio with physical activity and dietary protein, carbohydrate, sodium, and fiber intake in a cross-sectional study
(横断研究による脂肪対筋肉比と身体活動量、及び食事による摂取栄養素(たんぱく質・炭水化物・ナトリウム・食物繊維)の関連性)
著者 :
Shu Nishikori(1,2) and Satoshi Fujita(1)
1 立命館大学 スポーツ健康科学部
2 ポーラ化成工業株式会社 フロンティアリサーチセンター
発表雑誌: Scientific Reports
DOI : 10.1038/s41598-024-61289-8
URL : https://www.nature.com/articles/s41598-024-61289-8
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(2024/07/03 11:00)
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