コポリマーミセルの構造と疎水性染料可溶化の相関性を解明 ~インクや薬の分散性、安定性の向上につながる重要な知見~
東京理科大学
【研究の要旨とポイント】
ポリマーミセルの詳細な構造解析を行い、ブロックコポリマーミセル(*1)ではコアシェル構造、ランダムコポリマーミセル(*2)ではランダムコイル構造(*3)が形成されていることを明らかにしました。
コアシェル構造では連続する界面により染料の可溶化(*4)がゆっくりと進行し、界面のコントラストが低下すると可溶化速度が向上することを見出しました。
ポリマーミセルのサイズ、コアサイズ、会合数などを算出し、これらのパラメーターが染料の可溶化挙動に影響していることを突き止めました。
本研究成果は、医薬品のDDS(ドラッグデリバリーシステム)や顔料分散などの微粒子分散を基礎とする産業界に対し、大きなインパクトを与えることが期待されます。
【研究の概要】
東京理科大学 理学部第一部 応用化学科の大塚 英典教授、同大学大学院 理学研究科 化学専攻の浅田 匡彦氏(2024年度 博士課程3年、DIC株式会社)らの研究グループは、ポリマーミセルの構造解析を行い、ブロックコポリマーミセルがコアシェル構造、ランダムコポリマーミセルがランダムコイル構造を形成していることを明らかにしました。また、ブロックコポリマーミセルはランダムコポリマーミセルよりも染料の可溶化速度が遅く、多くの染料を可溶化するなど、優れた染料可溶化能力を有することを見出しました。
従来の油性インクには揮発性有機化合物(VOC)が多く含まれており、大気汚染や人体への健康リスクを引き起こす可能性があります。また、インク製造時や廃棄時における化学物質の漏洩により、地球環境に悪影響を与えることが懸念されてきました。そのため、油性インクの代替品として水性インクや植物由来のインクなど、環境負荷を低減した材料の利用が模索されています。これらを実現するためには、インク内のポリマーによる顔料の分散性と安定性の向上が必要不可欠です。そこで本研究グループは、ポリマーミセルの構造解析やポリマーミセルが示すさまざまな物性の調査を通じて、染料可溶化メカニズムの解明を試みました。
本研究の結果、ブロックコポリマーミセルはコアシェル構造を、ランダムコポリマーミセルはランダムコイル構造を形成していることが明らかとなりました。また、ブロックコポリマーミセルはランダムコポリマーミセルよりも染料の可溶化量は高かったものの、可溶化速度はランダムコポリマーよりも遅く、可溶化がゆっくりと時間をかけて進行することがわかりました。これらはポリマーミセルのサイズ、コアサイズ、コアシェル構造、界面のコントラストが大きく影響している可能性が示唆されました。
本研究成果をさらに発展させることにより、疎水性物質である染料や顔料の分散性や安定性を制御することが可能となるため、インクや分散剤をはじめとする工業分野からDDS(ドラッグデリバリーシステム)などの医療分野まで、さまざまな産業への応用が期待されます。
本研究成果は、2024年5月2日に国際学術誌「Soft Matter」にオンライン掲載されました。また、研究成果が高く評価され、イラストが掲載誌のフロントカバーに採用されました。
図 ブロックコポリマーとランダムコポリマーにおける染料や疎水性薬物の可溶化の模式図
【研究の背景】
複数のモノマーを共重合して得られるコポリマー(共重合体)は、モノマーの配列の仕方によってブロックコポリマーやランダムコポリマーなどに分類することができます。これらのポリマーやポリマーによって形成されるミセル(ポリマーミセル)は、化学工業、医療技術、電子産業などの広範な分野で使用され、私たちの生活には欠かせない材料となっています。例えば、アクリル系のモノマーで構成されたランダムコポリマーは製造コストが低く、大量生産に適しているため、インク業界で使用されています。また、ブロックコポリマーからなるミセルは、ユニークで優れた会合挙動により、薬品や染料などの疎水性物質を効果的に充填できる機能的な媒体として活用されています。
今回本研究グループは、顔料の分散性を向上させるポリマーの設計基盤を構築するため、ポリマーミセルの構造と染料の可溶化挙動の相関性を明らかにすることを目的として、研究を行いました。5種類の両親媒性のブロックコポリマー(BL01, BL02, BL03, BL04, BL05)と4種類のランダムコポリマー(RD01, RD02, RD03, RD04)を準備し、これらのコポリマーが形成するミセルの構造と性質を詳しく調査しました。
【研究結果の詳細】
1. 両親媒性ポリマーミセルの構造解析
はじめに、ミセルの構造を明らかにするために、0.5wt%に調製したスチレンを疎水部とする各コポリマー水溶液を用いて小角X線散乱(SAXS)を測定しました。また、得られた散乱スペクトルに対して、カーブフィッティングを適用することで、詳細な構造解析を行いました。その結果、すべてのブロックコポリマーで界面が連続するコアシェル構造を形成していることがわかりました。一方で、ランダムコポリマーはブロックコポリマーとは異なり、ランダムコイル構造を形成していることが判明しました。
次に、ポリマーミセル内部の極性と臨界ミセル濃度(CMC, *5)を決定するために、各ポリマーとピレンの混合水溶液を調製し、蛍光測定を行いました。ピレンの励起波長である330nmを照射し、得られた (0,0)バンド(I1, 375nm)と(0,2)バンド(I3, 385nm)の強度比を求めました。コポリマー濃度がCMC(0.0001wt%)を超えて増加すると、ピレンは疎水性のコア内部に徐々に溶解し、I1/I3比が急激に減少しました。コポリマー濃度が0.01wt%を超えると、ブロックコポリマーでは約1.0、ランダムコポリマーでは約1.25という一定の比率に落ち着きました。これらの値は、ブロックコポリマーミセル内のピレン分子が、ランダムコポリマーミセル内のピレン分子よりもポリスチレンに囲まれた状態であることを示唆しています。つまり、ブロックコポリマーではミセルコアの疎水性が高いコアシェル構造、ランダムコポリマーでは明確なコアを持たない構造を形成していることが裏付けられました。そのため、ブロックコポリマーはランダムコポリマーよりも疎水性化合物を溶解する能力が高いことが示唆されました。
2. ポリマーミセルに対する油性染料の可溶化
紫外可視吸収スペクトルを用いて、ポリマー水溶液に対する油性染料 (Oil Orange SS)の可溶化量の時間変化を測定しました。可溶化量に関しては、ブロックコポリマーの方がランダムコポリマーよりも高い傾向にあることが判明しました。この結果は、ブロックコポリマーとランダムコポリマー間の極性環境の違いと一致していました。可溶化速度(飽和するまでの時間)に関しては、ランダムコポリマーでは10時間以内にほぼ飽和に達したのに対し、ブロックコポリマー(BL01, BL03, BL05)では、染料の可溶化量が2日間にわたってゆっくりと増加し続けることがわかりました。これらは他のコポリマーよりも小さな溶解速度定数を持っており、明確なコアシェル構造が、ブロックコポリマーミセルのコア部分に対する染料の浸透を妨げたことが示唆されました。一方、BL02やBL04のコアシェル構造では界面のコントラストが低いため、ランダムコポリマーのように、短時間で飽和に達すると考えられます。
以上の結果より、ブロックコポリマーミセルはコアシェル構造、ランダムコポリマーミセルはランダムコイル構造を形成しており、染料の可溶化はその自己集積性の高さが関係していることが示唆されました。ミセルサイズやコアサイズが大きく、会合数が多いほど可溶化量も多く、コアシェルの界面のコントラストがはっきりしているほど染料の可溶化速度も遅くなることが判明しました。
本研究を主導した大塚教授は「本研究は、『ミセルの動的平衡の速度はどのくらいか?』という謎を解明するために進めてきました。今回得られた知見は医薬品のドラッグデリバリーシステムや顔料分散などの微粒子分散を基礎とする産業界に対して、非常に大きなインパクトになると考えています」と、コメントしています。
本研究は、池谷科学技術振興財団、日本医療研究開発機構(AMED, 22ym0126812j0001)の助成を受けて実施したものです。
【用語】
*1 ブロックコポリマーミセル: 1つのモノマーが連続して結合しているブロックと、その末端から異なるモノマーが連続して結合しているブロックからなる共重合体により形成されたミセル。ミセルとは、親水性と疎水性の両方の性質を持つ(両親媒性)分子が水中に存在する際に形成される集合体。通常の水中に形成されるミセルでは、親水基が外側、疎水基が内側に向いた球状や円状の構造が形成されている。
*2 ランダムコポリマーミセル: 異なるモノマーが高分子鎖内でランダムに配置されてできた共重合体により形成されたミセル。
*3 ランダムコイル構造: 長い分子鎖が統計的に糸まり状になっている構造で、高分子鎖の内部の相互作用が相対的に弱い場合にしばしば見られる。
*4 可溶化: 溶媒に溶けにくい物質を界面活性剤などで均一に溶解させること。
*5: 臨界ミセル濃度(CMC): 界面活性剤や両親媒性の分子が溶液中でミセルを形成し始める最低濃度。CMCを超えると、これらの分子が自己組織化してミセルを形成する。
【論文情報】
雑誌名:Soft Matter
論文タイトル:Investigating the effect of the micelle structures of block and random copolymers on dye solubilization
著者:Masahiko Asada, Airi Wakai, Hisakazu Tanaka, Yukie Suwa, Yuuji Tamura, Mariko Kouyama, Shigehito Osawa and Hidenori Otsuka
DOI:10.1039/D4SM00009A
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【研究の要旨とポイント】
ポリマーミセルの詳細な構造解析を行い、ブロックコポリマーミセル(*1)ではコアシェル構造、ランダムコポリマーミセル(*2)ではランダムコイル構造(*3)が形成されていることを明らかにしました。
コアシェル構造では連続する界面により染料の可溶化(*4)がゆっくりと進行し、界面のコントラストが低下すると可溶化速度が向上することを見出しました。
ポリマーミセルのサイズ、コアサイズ、会合数などを算出し、これらのパラメーターが染料の可溶化挙動に影響していることを突き止めました。
本研究成果は、医薬品のDDS(ドラッグデリバリーシステム)や顔料分散などの微粒子分散を基礎とする産業界に対し、大きなインパクトを与えることが期待されます。
【研究の概要】
東京理科大学 理学部第一部 応用化学科の大塚 英典教授、同大学大学院 理学研究科 化学専攻の浅田 匡彦氏(2024年度 博士課程3年、DIC株式会社)らの研究グループは、ポリマーミセルの構造解析を行い、ブロックコポリマーミセルがコアシェル構造、ランダムコポリマーミセルがランダムコイル構造を形成していることを明らかにしました。また、ブロックコポリマーミセルはランダムコポリマーミセルよりも染料の可溶化速度が遅く、多くの染料を可溶化するなど、優れた染料可溶化能力を有することを見出しました。
従来の油性インクには揮発性有機化合物(VOC)が多く含まれており、大気汚染や人体への健康リスクを引き起こす可能性があります。また、インク製造時や廃棄時における化学物質の漏洩により、地球環境に悪影響を与えることが懸念されてきました。そのため、油性インクの代替品として水性インクや植物由来のインクなど、環境負荷を低減した材料の利用が模索されています。これらを実現するためには、インク内のポリマーによる顔料の分散性と安定性の向上が必要不可欠です。そこで本研究グループは、ポリマーミセルの構造解析やポリマーミセルが示すさまざまな物性の調査を通じて、染料可溶化メカニズムの解明を試みました。
本研究の結果、ブロックコポリマーミセルはコアシェル構造を、ランダムコポリマーミセルはランダムコイル構造を形成していることが明らかとなりました。また、ブロックコポリマーミセルはランダムコポリマーミセルよりも染料の可溶化量は高かったものの、可溶化速度はランダムコポリマーよりも遅く、可溶化がゆっくりと時間をかけて進行することがわかりました。これらはポリマーミセルのサイズ、コアサイズ、コアシェル構造、界面のコントラストが大きく影響している可能性が示唆されました。
本研究成果をさらに発展させることにより、疎水性物質である染料や顔料の分散性や安定性を制御することが可能となるため、インクや分散剤をはじめとする工業分野からDDS(ドラッグデリバリーシステム)などの医療分野まで、さまざまな産業への応用が期待されます。
本研究成果は、2024年5月2日に国際学術誌「Soft Matter」にオンライン掲載されました。また、研究成果が高く評価され、イラストが掲載誌のフロントカバーに採用されました。
図 ブロックコポリマーとランダムコポリマーにおける染料や疎水性薬物の可溶化の模式図
【研究の背景】
複数のモノマーを共重合して得られるコポリマー(共重合体)は、モノマーの配列の仕方によってブロックコポリマーやランダムコポリマーなどに分類することができます。これらのポリマーやポリマーによって形成されるミセル(ポリマーミセル)は、化学工業、医療技術、電子産業などの広範な分野で使用され、私たちの生活には欠かせない材料となっています。例えば、アクリル系のモノマーで構成されたランダムコポリマーは製造コストが低く、大量生産に適しているため、インク業界で使用されています。また、ブロックコポリマーからなるミセルは、ユニークで優れた会合挙動により、薬品や染料などの疎水性物質を効果的に充填できる機能的な媒体として活用されています。
今回本研究グループは、顔料の分散性を向上させるポリマーの設計基盤を構築するため、ポリマーミセルの構造と染料の可溶化挙動の相関性を明らかにすることを目的として、研究を行いました。5種類の両親媒性のブロックコポリマー(BL01, BL02, BL03, BL04, BL05)と4種類のランダムコポリマー(RD01, RD02, RD03, RD04)を準備し、これらのコポリマーが形成するミセルの構造と性質を詳しく調査しました。
【研究結果の詳細】
1. 両親媒性ポリマーミセルの構造解析
はじめに、ミセルの構造を明らかにするために、0.5wt%に調製したスチレンを疎水部とする各コポリマー水溶液を用いて小角X線散乱(SAXS)を測定しました。また、得られた散乱スペクトルに対して、カーブフィッティングを適用することで、詳細な構造解析を行いました。その結果、すべてのブロックコポリマーで界面が連続するコアシェル構造を形成していることがわかりました。一方で、ランダムコポリマーはブロックコポリマーとは異なり、ランダムコイル構造を形成していることが判明しました。
次に、ポリマーミセル内部の極性と臨界ミセル濃度(CMC, *5)を決定するために、各ポリマーとピレンの混合水溶液を調製し、蛍光測定を行いました。ピレンの励起波長である330nmを照射し、得られた (0,0)バンド(I1, 375nm)と(0,2)バンド(I3, 385nm)の強度比を求めました。コポリマー濃度がCMC(0.0001wt%)を超えて増加すると、ピレンは疎水性のコア内部に徐々に溶解し、I1/I3比が急激に減少しました。コポリマー濃度が0.01wt%を超えると、ブロックコポリマーでは約1.0、ランダムコポリマーでは約1.25という一定の比率に落ち着きました。これらの値は、ブロックコポリマーミセル内のピレン分子が、ランダムコポリマーミセル内のピレン分子よりもポリスチレンに囲まれた状態であることを示唆しています。つまり、ブロックコポリマーではミセルコアの疎水性が高いコアシェル構造、ランダムコポリマーでは明確なコアを持たない構造を形成していることが裏付けられました。そのため、ブロックコポリマーはランダムコポリマーよりも疎水性化合物を溶解する能力が高いことが示唆されました。
2. ポリマーミセルに対する油性染料の可溶化
紫外可視吸収スペクトルを用いて、ポリマー水溶液に対する油性染料 (Oil Orange SS)の可溶化量の時間変化を測定しました。可溶化量に関しては、ブロックコポリマーの方がランダムコポリマーよりも高い傾向にあることが判明しました。この結果は、ブロックコポリマーとランダムコポリマー間の極性環境の違いと一致していました。可溶化速度(飽和するまでの時間)に関しては、ランダムコポリマーでは10時間以内にほぼ飽和に達したのに対し、ブロックコポリマー(BL01, BL03, BL05)では、染料の可溶化量が2日間にわたってゆっくりと増加し続けることがわかりました。これらは他のコポリマーよりも小さな溶解速度定数を持っており、明確なコアシェル構造が、ブロックコポリマーミセルのコア部分に対する染料の浸透を妨げたことが示唆されました。一方、BL02やBL04のコアシェル構造では界面のコントラストが低いため、ランダムコポリマーのように、短時間で飽和に達すると考えられます。
以上の結果より、ブロックコポリマーミセルはコアシェル構造、ランダムコポリマーミセルはランダムコイル構造を形成しており、染料の可溶化はその自己集積性の高さが関係していることが示唆されました。ミセルサイズやコアサイズが大きく、会合数が多いほど可溶化量も多く、コアシェルの界面のコントラストがはっきりしているほど染料の可溶化速度も遅くなることが判明しました。
本研究を主導した大塚教授は「本研究は、『ミセルの動的平衡の速度はどのくらいか?』という謎を解明するために進めてきました。今回得られた知見は医薬品のドラッグデリバリーシステムや顔料分散などの微粒子分散を基礎とする産業界に対して、非常に大きなインパクトになると考えています」と、コメントしています。
本研究は、池谷科学技術振興財団、日本医療研究開発機構(AMED, 22ym0126812j0001)の助成を受けて実施したものです。
【用語】
*1 ブロックコポリマーミセル: 1つのモノマーが連続して結合しているブロックと、その末端から異なるモノマーが連続して結合しているブロックからなる共重合体により形成されたミセル。ミセルとは、親水性と疎水性の両方の性質を持つ(両親媒性)分子が水中に存在する際に形成される集合体。通常の水中に形成されるミセルでは、親水基が外側、疎水基が内側に向いた球状や円状の構造が形成されている。
*2 ランダムコポリマーミセル: 異なるモノマーが高分子鎖内でランダムに配置されてできた共重合体により形成されたミセル。
*3 ランダムコイル構造: 長い分子鎖が統計的に糸まり状になっている構造で、高分子鎖の内部の相互作用が相対的に弱い場合にしばしば見られる。
*4 可溶化: 溶媒に溶けにくい物質を界面活性剤などで均一に溶解させること。
*5: 臨界ミセル濃度(CMC): 界面活性剤や両親媒性の分子が溶液中でミセルを形成し始める最低濃度。CMCを超えると、これらの分子が自己組織化してミセルを形成する。
【論文情報】
雑誌名:Soft Matter
論文タイトル:Investigating the effect of the micelle structures of block and random copolymers on dye solubilization
著者:Masahiko Asada, Airi Wakai, Hisakazu Tanaka, Yukie Suwa, Yuuji Tamura, Mariko Kouyama, Shigehito Osawa and Hidenori Otsuka
DOI:10.1039/D4SM00009A
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(2024/10/09 10:00)
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