Dr.純子のメディカルサロン

福島浜通り訪問記 前編(楢葉町)

 2017年3月または4月に、東京電力福島第1原発周辺の多くの地域で避難指示が解除され、福島の復興は新たな段階に入ったと考えられます。

 私が所属する立命館大は、福島県との協定に基づき、17年6月24日から「チャレンジ、ふくしま塾。」をスタートさせました。この塾には学部・学年を問わず16人の大学生・大学院生が応募し、活動を始めました。

 その16人に加え、塾頭の丹波史紀・産業社会学部准教授と立命館災害復興支援室副室長の私、それに同支援室職員1人の計19人で7月1日から2日間、福島県の浜通り(いわき市、楢葉町、浪江町)を訪問したので、その様子を報告します。


 ◇楢葉町を訪ねる

 前夜(6月30日)に京都駅からバスに乗り込んだ学生たちは翌朝いわき市に到着。いわき市で環境水族館「アクアマリンふくしま」を視察した後は、沿岸部の楢葉町に向かいました。

 楢葉町でまず訪れた先は、一般社団法人「ならはみらい」。町民、地元企業、関係自治体と協働し、新しい楢葉町のために活動するまちづくり会社です。

 私は震災後、ずっと岩手県にいたので、福島の浜通りを訪問するのは初めてでした。岩手県の津波被災地とはまた違う意味で厳しい状況に驚きました。

「ならはみらい」で楢葉町の様子や活動内容を聞く塾生


<楢葉町の概要>
・震災前は人口約8,000人、福島第2原発とJヴィレッジの町
・11年3月12日 全町避難。町民は県内外に避難
・12年8月 早期の帰還を目指す避難指示解除準備区域に再編
・15年9月5日 避難指示解除
・17年5月末 町内居住者数 896世帯 1,683人
      
(震災前の23%)


※楢葉町によると同町の人口は 17年7月1日現在 7,233人。その人数には町外への避難者が含まれている。



 

一般社団法人「ならはみらい」提供


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