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乾癬患者がファッションショー
道端アンジェリカさん演出

 乾癬(かんせん)への理解深めたい―。患者自らがモデルとなったファッションショーが24日、東京都内で開催された。「世界乾癬デー」(10月29日)にちなみ、日本乾癬学会と日本乾癬患者連合会などが疾患啓発イベントの一環として、企画した。

疾患啓発イベントで挨拶する道端アンジェリカさん
 乾癬は慢性の自己免疫疾患で、皮膚表面がただれてふけのように落ち続ける病気。乾癬が感染すると誤解している人も少なくない。

 ファッションショーの服をコーディネートしたのは、6年前に乾癬を発病し、昨年、患者ということを明らかにしたモデルの道端アンジェリカさん。「肌がきたない」とネット上で書かれ、「ただ、ただ、くやしかった」と言う。スタッフや友人らにも乾癬であることを隠していたが、「告白したことで肩の荷が下りた。たくさんの好意的なコメントを見て、私も勇気をもらった」と語った。

 モデルの女性たちは長い丈のスカートやパンツスタイル、襟付きのシャツなどおしゃれな服装で登場。道端さんが工夫し、「隠すところは隠し、出すどころは出して、女性らしい華やかさを演出した」のがポイントだ。トリを務めた道端さんはプロのモデルらしく、さっそうとポーズを決めた。

 ショーでパンツスーツ姿を披露した患者の久慈唯華さんは「全身に症状が出ていた頃は、患部を隠すことで精いっぱい。緊張しましたが、こんなおしゃれができるなんて、夢のようです」とうれしそうに話した。

 ◇一緒に泳いでも大丈夫

 乾癬の認知度はまだ低い。道端さんは「乾癬に対する間違った理解が広まっている。乾癬はうつらない。患者と一緒にプールで泳いだりしても大丈夫だということを理解してほしい。病気に対する理解を深めてもらうことで、患者は前向きになれる」と訴えた。

モデル役の患者を前にショーのトリを務める道端アンジェリカさん
 啓発イベントに参加した日本乾癬学会評議員の江藤隆史東京逓信病院副院長は「他人に感染しない病気なのに15%近くの人が『感染する』と思っているなど、まだまだ誤解や偏見が強く残っている。一方でここ10年で治療が劇的に進歩した。完治はしないが、症状をほぼ消せる患者も多くなっている。外見に大きく影響する病気だけに、患者はもちろん、社会的にも正しく知り、対応してもらいたい」と患者を取り巻く問題を説明した。

 日本乾癬患者連合会の角田洋子副会長は「かつては人に見られるのが嫌で(症状が出ている)足や腕を隠す服装しかできなかった。しかし、今のように皮膚の症状がコントロールできれば、スカートでもノースリーブでもなんでも着られるようになった」と治療による日常生活の変化について語った。(時事通信社 喜多壮太郎・鈴木豊)

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