井上有史 医師 (いのうえゆうし)

国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター

静岡県静岡市葵区漆山886

  • てんかん科
  • 院長

脳神経外科 外科

専門

てんかん

井上有史

乳児期から高齢期まで、さまざまな種類のてんかんに対して診察を行っている。まず病気について詳しく説明し、薬物治療・外科治療・食事療法・リハビリテーション等、病状にあった治療法を提案。あわせて日常・社会生活での困り事にも対応している。
「たとえ一度だけの受診でも、今後の治療に役立つ情報提供をこころがけています。またいつ再来されてもお役にたてるよう、資料の保存にも努めています」(井上医師)
入院(200床)では、精密な検査、高度な鑑別診断、上記の諸治療を行っているという。また患者やその家族に病気を深く理解してもらえるような機会を提供。1か月以上の入院が必要な小・中学生は、併設学校で教育を受けることもできる体制だ。このほか、全国どこにいても、患者や家族、医療従事者のみならず、誰からでもてんかんに関する相談を受けられるよう「てんかんホットライン」を開設。電話やメールによる質問・相談を受け付けるなど、精力的に活動している(電話番号等はHP参照)。

診療内容

てんかんは、治すことのできる神経の病気である。てんかんの治療は進歩しており、有望な治療の展開が今後も期待されている。「しかし、このことはまだよく理解されておらず、誤解や偏見も多いようです」(井上医師)
てんかんは、治療が適切であれば7~8割の患者で発作の症状がなくなる。同院では、診断(てんかんか否か、発作型分類、症候群分類)が正確であるか、適薬が選択されているかをまず明らかにし、診察を進めていく。そのうえで最適な治療法を選び、患者や家族に十分説明するとともに、かかりつけ医にも情報提供するという。また診断や原因の探索に精査を要する場合や、薬物治療が適切に行われているにもかかわらず発作が消失していない場合には、入院をすすめる。薬物治療で発作の抑制が十分でない場合には、外科治療を考慮。発作の源をつきとめることができ、後遺症の心配が少ない場合には、切除術による根治を目指す。この場合、もっともよく行われている内側側頭葉てんかんの手術では、80%以上の患者の発作がなくなるという結果が出ている。そのほか手術が難しい場合には、迷走神経刺激法や食事療法を考慮しながら治療を進めていくという。
一方、発作だけではなくてんかんに関連するさまざまな事柄が、日常生活や社会生活の支障となっている場合がある。同院では、これらの問題に適切に対処するために、専門の多職種がチームを組んで、包括的なてんかん医療の取り組みを行っている。

医師プロフィール

1978年 京都大学医学部 卒業
1978年 京都大学医学部付属病院
1980年 福井県公立小浜病院
1982年 ベルリン自由大学神経科留学
1987年 京都大学医学部付属病院
1992年 静岡てんかん神経医療センター
2009年 静岡てんかん神経医療センター院長

「てんかん」を専門とする医師