兼本浩祐 医師 (かねもとこうすけ)

愛知医科大学病院

愛知県長久手市岩作雁又1-1

  • 精神神経科 てんかん外来
  • 教授 部長

精神科 神経科

専門

臨床てんかん学、精神病理学(うつ病・精神分裂病など)、神経心理学

兼本浩祐

兼本浩祐医師は、京都大学医学部卒業後、ドイツのベルリン自由大学に2年間留学し、てんかんの専門家であるディーター・ヤンツ(D. Janz)先生のもとで神経内科病棟の神経診察助手を行いながら研鑽を積む。
多くのてんかん患者を診療してきた実績と、必要な臨床的能力を十分備えている医師に与えられる、日本てんかん学会専門医の資格を有し、てんかんの患者とその家族向けにメールでの質問コーナーを開設している。てんかんの悩みは多岐にわたるが日々多忙な中、1つでも多くの悩みを解消すべく活動を行っている。愛知医大では2013年までに1,300人のてんかんを主訴として来院した初診患者を診察している。

診療内容

愛知医科大学病院精神神経科の外来患者数は、1日平均90.7人。神経症が1番多く29%、感情障害が27%、統合失調症は25%、てんかんは5%で、老人性の疾患と児童期の疾患がそれぞれ3%を占める。てんかんについては「てんかん専門外来」を設け、部長の兼本医師が担当し、主に投薬による発作のコントロールとその後のフォローアップを行っている。

てんかんは、脳の神経細胞が過剰に興奮するために、発作が繰り返し起きる病気で、発作は突然起こり、ほとんどが短時間で突然消失する。当院に来院する患者は6タイプに分かれる。
1.実はてんかんではなかった。
2.年齢依存性焦点性てんかんは、思春期になると治癒する。
3.特発性全般てんかんは、学童期~思春期に発病するが、バルプロ酸ナトリウム薬で約80%は発作を抑制できる。
4.年齢非依存性焦点性てんかんは、大脳の特定の部分に焦点がありそこから発作を起こる。発作の抑制は成人で50~60%程度、カルバマゼピンが第一選択薬である。
5.てんかん性脳症は、最も治りにくく、発作を抑制できる可能性は20%程度。
6.その他のてんかん、希なてんかん症候群。
また、てんかんに合併する精神疾患も多岐にわたり、特に問題になるのが「うつ症状」「心因性発作」「性格変化」「精神病」である。うつ症状は、「発作前」「発作時」「発作後」「発作間欠期」の4タイプに分類される。てんかん患者にみられるうつ症状と一般のうつ病は、性質が異なり、てんかんではいらいらがより目立つ。特に、側頭葉てんかんでは発症率が高い。
もしかして”てんかん”では?と医療機関を受診する場合「治療を始める上で一番の頼りは、まず第一に患者さんご自身や患者さんのご家族の発作についての説明です。実際に発作はどんな風だったか。観察ポイントは、発作の時に、意識があるかどうか・どんな運動(けいれん、硬直、走る、しゃべるなど)・患者さんの主観的な体験(ブンブンとかピーという耳鳴りが前兆として現れる、むかつきやお腹から何かこみ上げてくるような感じなど)・その他(発作後、手足に麻痺が残っていないか)、どんなことでも詳細にメモを取ってください。発作の種類を理解する上でとても重要な情報になります」と兼本医師は言う。

医師プロフィール

1957年 島根県生まれ
1982年 京都大学医学部卒業
1986年 ベルリン自由大学神経科外人助手
1992年 国立療養所宇多野病院精神神経科医長
1997年 医学博士(京都大学)
2001年 愛知医科大学医学部精神医学講座教授

「てんかん」を専門とする医師