骨折が疑われるとき

 折れた部分がずれていない「ひび」も骨折です。次の症状のうち1つでもあれば、骨折と思ったほうがよいでしょう。
 1.骨の一部に強い痛みがあり、そこを指で押すと極端に痛みがある。また、痛みがひどく、自分で動かすことができない。
 2.ふつうでは曲がらない部分が曲がっている、または異常な動きをする。
 3.動かすと、ガリガリとかコツコツと骨のこすれあう音がする。
 4.反対側の手足とくらべ短い、骨が異常にもり上がり、変形している。
 5.傷口から折れた骨が見える。

□手当て
 まず、上に述べた部分が骨折部と考え、刺激しないように衣服を切り裂き、さらに確認します。大きく変形したり曲がっているときは骨折部を伸ばすと、骨のずれが少なくなり、痛みをやわらげます。ただし、関節付近の骨折では、ずれがひどくなるので伸ばしてはいけません。
 次に、副木などで固定します。副木はかたい材質を使い、身近なものでは、枝、木材、傘、杖、重ねた段ボールなどです。長さは骨の上下の関節以上の長さが必要です。大腿(だいたい)の骨折では腰~足くび、上腕では肩~ひじの長さです。
 当てかたは、副木と手足を幅の広いひもやハンカチで結ぶか、ガムテープで貼り、上下の関節も固定します。間にはタオルや布きれなどを入れ、クッションにします。しばった部分よりさきの皮膚の色や血の流れを常に注意します。
 運搬や移動の際は、しっかりと固定しても、骨のずれや痛み、内出血が起こるので衝撃がないように静かにおこないます。すぐに固定できないときは、骨折部を何人かの手で固定して移動します。


□気をつけること
 指が動く、あるいは歩けるから骨折でないと早合点をしてはいけません。骨折があきらかでも、骨のずれ具合や曲がった方向などをX線検査で調べれば治療に役立ちます。
 骨折部の骨のかす(骨髄や脂肪)が血管内に入り、肺につまると肺塞栓症を起こし、呼吸困難となることがあります。それを防ぐためにも、しっかりした固定や静かな移動が重要です。