アルコール関連障害 家庭の医学

 酒は百薬の長といわれることがあり、実際に薬として使用された時代もありました。いまでも睡眠薬代わりに使っている人も大勢いるでしょう。
 しかしアルコールは肝臓や神経に毒物として作用し、いろいろな障害をひき起こします。適切な摂取(適正飲酒)をしているかぎりはよいのですが、自分でも知らないうちに乱用したり依存状態になったりするので、障害の発見や治療には本人ばかりでなく周囲の協力も大切です。
 障害には軽いものから重いものまでいろいろなレベルがあり、またからだへの影響が強い場合と、精神への影響が強い場合があってバリエーションが多いのです。

(執筆・監修:高知大学 名誉教授/社会医療法人北斗会 さわ病院 精神科 井上 新平)
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