在宅血液透析〔ざいたくけつえきとうせき〕
現在日本で透析治療を受けている腎臓病の患者さんは約33万人といわれています。その大部分の人は透析施設に通院をしています。わが国では2000年ころより施設に通院せず自宅で血液透析をおこなう在宅血液透析を選択する患者さんがすこしずつ増加し、2010年にはガイドラインが作成され、健康保険でもおこなう医療施設で加算が認められるようになりました。現在では1万人を目指して関連する多くの医療者が日々奮闘しています。在宅血液透析は、患者および1名以上の介助者が医療施設において十分な教育訓練を受けたうえで医療施設の指示に従い、原則1人に対して1台患者居宅に設置された透析装置を用い、患者居宅でおこなう血液透析治療と定義されています。すべての透析患者さんが、適応となるわけではありませんが、通院せず自宅でできるので、時間の制約から解放されることや、十分な透析がおこなえることなどに利点もあります。
(執筆・監修:医療法人財団みさき会 たむら記念病院 院長 鈴木 洋通)