予防接種

 病原体あるいは細菌毒素の毒性を弱めたり失わせたりした感染や発症予防に必要な免疫を誘導する製剤をワクチンといいます。ワクチンを接種しておけば、発病することなく免疫反応の記憶を残すことが可能で、いざ本当の病原体が侵入してきたときに、すばやく免疫による防衛反応がはたらき、発病せずにすみます。ワクチンを接種することを予防接種といいます。
 ワクチンには、病原性を弱めた生きた病原体を使用する生ワクチンと、病原体や細菌毒素を不活化処理して病原性や毒性をなくし、免疫のもととなる成分を使用する不活化ワクチン、体内で免疫を誘導するために必要なたんぱくをつくるための遺伝子情報を使用する遺伝子ワクチンなどがあります。

【参照】子どもの病気:予防接種

(執筆・監修:熊本大学大学院生命科学研究部 客員教授/東京医科大学微生物学分野 兼任教授 岩田 敏)
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