東京税関麻薬探知犬訓練センター(千葉県成田市)で11日、麻薬探知犬が健康診断を受けた。触診や血液の採取のほか、一部には感染症予防接種を実施。担当した渡辺言之獣医師は「大きな異常がある犬はいなかった」とほっとしていた。
 センターは1987年に開設した国内で唯一の麻薬探知犬の訓練・育成施設。これまで約630頭が養成され、約6.8トンの不正な薬物の密輸を摘発している。現在は約130頭が全国の空港や港で活躍しており、センターでは成田空港(同)で働く犬らが年2回、健診を受けているという。
 この日はジャーマン・シェパードとラブラドルレトリバー計8頭が受診。興奮して暴れ、職員6~7人が抱きついて落ち着かせるような場面も見られたものの、大半は神妙な様子で健診を終えた。渡辺獣医師は「犬の能力は健康状態が良くないと発揮できないので、われわれも協力できれば」と話していた。 (C)時事通信社