治療・予防

臓器の枠越え診断 =横断的に対処―総合診療科

 日本の医療機関では、体を部位ごとに分けて治療を行う「臓器別診療」が臨床現場や医学教育に浸透している。しかし、検査で原因が見つからず、病名の診断が付かない場合、どの科にも診てもらえないという事態が生まれる。総合診療科とは、このような複合的症状を、臓器の枠を越え、横断的・総合的に判断し対処できる「専門科」だ。東邦大学医学部(東京都大田区)総合診療・救急医学講座の瓜田純久教授に話を聞いた。

 ◇情報を統合し治療

 総合診療科は、単に患者を横断的に診て病気を診断するだけではなく、治療の優先度や順序を決め、早期に解決すべき問題から治療を行う。

 年を経れば、既にある持病の上にさらに疾患が加わることも珍しくない。この場合、臓器別診療だと1人の患者に関わる他の科の複数の医師が協議して治療に当たる。しかし、誰が主たる責任者なのか不明確なことも多い。

 総合診療科では患者情報が1人の医師に統合され、責任を持って診断・治療ができるのが特長だ。診断後必ず専門科に引き継がれるとは限らず、東邦大学の総合診療・急病センターでは、外来患者の85%、入院患者の80%を総合診療科で完結して診断・治療しているという。

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