治療・予防

帯状疱疹「人生最悪の痛み」
患者は増加傾向へ

 ◇患者を追い込む痛み

額に生じた帯状疱疹

 なぜ、痛みが続くことが悪いのか。

 帯状疱疹に関係する痛みは、その人の人生の中で感じる最悪の痛みかもしれないからだ。捻挫や骨折、外科的手術などに伴う痛みの場合は、いずれ時間がたてば解消すると思い、我慢ができる。

 しかし、帯状疱疹の場合はなかなか痛みが治まらず、1か月間も続くことがある。山口教授は「痛みが長期間続くと、患者はどんどん追い込まれていく。早く症状を改善してあげなければいけない」とし、「心疾患や呼吸器疾患など生命の予後に影響を及ぼす」と付け加えた。

 ◇「焼け付く」「電気が走る」

 さらに怖いのは、「帯状疱疹後神経痛」だ。山口教授は「皮膚の症状が落ち着いても、神経の痛みに移行する。病気の様相が変わることがこの病気の特徴だ。簡単に言えば、皮膚の症状が消えたのにもかかわらず、痛みが消えないことだ」と指摘する。

帯状疱疹後掻痒の症状

 「針でさされるような痛みがある」
 「電気が走るような痛みがある」
 「焼け付くような痛みがある」
 「頭が割れるように痛む」
 「しびれの強い痛みがある」
 「衣服が擦れたり、冷たい風にあったりするだけで痛みが走る」

 ◇激しいかゆみ

 帯状疱疹後神経痛について山口教授は「皮膚の下の神経が障害を受けている」とし、「痛みという『訴え』に耳を傾けてほしい」と言う。

 加えて、厄介な症状がある。それが帯状疱疹後掻痒(そうよう)と呼ばれる激しいかゆみだ。「掻痒は患者にとっては大変うっとうしい。ある意味で痛みの一種とも言える。顔面に多く見られ、女性に多い」と山口教授。帯状疱疹に対する理解をさらに広めたい、と言う。(鈴木豊)

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