治療・予防

気になる子どものO脚とX脚
治療や経過観察が必要なケースも(千葉こどもとおとなの整形外科 西須孝副院長)

 子どものO脚やX脚は親にとって心配の種だが、大半は病的なものではない。ただし、見逃してはいけない疾患が隠れていることもあり注意が必要だ。千葉こどもとおとなの整形外科(千葉市)の西須孝副院長は「子どもの脚の形で最も受診が多いのはO脚です。中には早期治療や経過観察、生活習慣の改善が必要なケースもあります」と話す。

気になる子どものO脚とX脚

 ▽多くは5歳までに治癒

 子どものO脚の約90%は生理的なもので、心配は無いという。健常児の脚の骨の発達には、O脚から徐々に真っすぐになる、O脚からX脚を経て真っすぐになる―の2パターンがあり、どちらも5歳までに治癒するからだ。しかし、残りの10%について西須副院長は「早期治療が必要な病気と、取りあえず経過観察が必要な病気が潜んでいます」と危惧する。

 レントゲンや血液検査で判明し、早期治療を要する代表的な病気が「ビタミンD欠乏性くる病」だ。ビタミンDが欠乏する栄養障害で、骨の強度が不足しO脚になる。3歳くらいまでに治療を行わないと手術が必要になることもある。「親が仕事で忙しく、栄養面を考えた食事を作る余裕をなくしていることが一因と考えられ、増加傾向にあります」と西須副院長。加えて、子どもに乳製品アレルギーがあると、食生活の制限によって骨の成長に不可欠なビタミンDやカルシウムが不足してしまうケースもある。

 一方、経過観察が必要なO脚には骨の成長障害で生じる「ブラント病」という病気がある。発症リスクを高める肥満に注意し、5歳になってもO脚が残るようであれば手術を行う。

 ▽食事や生活習慣に留意

 同院では、O脚やX脚の治療によく用いられる装具を使用しない。「子どもに無用なストレスをかけたくないのと、自然に経過した場合と治療成績が変わらないからです」と西須副院長。ビタミンD欠乏性くる病などの早期治療が必要な病気でなければ、5歳を一つの区切りとし、食事指導を中心に、薬物療法や半年ごとの経過観察を行う。

 例えば、乳製品アレルギーがある場合は、魚類やキノコ類でビタミンDを補う。また、O脚の子に見られがちな爪先を内側に向けて歩くうちわ歩行、とんび座り(ぺたんこ座り)をやめ、外遊びを習慣付けるよう促す。

 西須副院長によると、子どもの膝の間に大人の指が3本以上入るようであればO脚、内くるぶしの間に3本以上入るようだとX脚の疑いがあるという。「就学後にO脚になる青年型ブラント病や、ブラント病によく似た骨の病気など、専門医による治療が必要な病気もあります。気になる場合は、一度、整形外科に相談してください」とアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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