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臨床研究医の要件緩和
~応募者増へ研修期間短縮、論文負担も軽減~

 日本専門医機構は診療に携わりながら医学研究にも取り組む臨床研究医について、研修期間を現在の7年から5年に短縮する方針を決めた。併せて論文発表の負担を軽減する。採用者数が定員に満たない状況が続いていることを踏まえ、要件の緩和で応募増を目指す。2024年度から適用する。渡辺毅理事長が22日の定例記者会見で発表した。

渡辺理事長

渡辺理事長

 臨床研究医は21年度に研修が始まったが、定員40人に対する採用者数は同年度が26人、22年度が18人、23年度は13人と低迷。機構内では①研修期間が7年間の長期にわたる②自らが研究の中心となった論文2本を主要な英文雑誌で発表する必要があり、負担が重い—などが原因とみられていた。

 見直しにより、研修開始当初の1年間(従来は2年間)が臨床期間、その後の4年間(同5年間)が研究期間となる。論文に関しては、2本のうち1本は英文による症例報告か日本語の論文で代用できるようになる。今年度までに研修を開始した者には移行措置を設け、修了要件を満たせば研究期間を4年に短縮することを可能とする。(了)


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