インタビュー

海外旅行の感染症に注意=事前に情報収集を-吉田正樹医師

 ◇野生動物や鳥に近付くな

 動物が媒介するのが、狂犬病や鳥インフルエンザ、中東呼吸器症候群(MERS)などだ。狂犬病は日本では撲滅されたが、依然として世界各地で発生している。かまれないように、野放しの動物にはむやみに触らないようにしたい。鳥インフルエンザに関しても、人が飼っている鳥との接触を避け、死んだ鳥も素手で触らない方がよい。

 アジアやアフリカだけでなく、欧州諸国でも注意が必要なのが麻疹(ましん=はしか)だ。空気感染のため防御法は少なく、幼児期に予防接種を受けている人でも、免疫が低下している可能性がある。念のため、渡航前に再度、ワクチン接種を受けることを考えたい。

 ◇病気になった場合は

 対策に努めても、病気になってしまうことはある。症状が重かったり、帰国まで時間が必要だったりする場合は、現地の医療機関で治療を受けよう。また帰国後に下痢や発熱などの症状が出た場合は、渡航先や期間を告げた上でかかりつけ医や救急病院を受診し、病状が改善しない場合などは、これらの病気に詳しい医師がいる感染症科のある医療機関を紹介してもらい、治療を受ける必要がある。

 吉田教授は「日本では見かけない病気も多い。どのような病気の可能性があるか検討するためにも、行き先と旅行の期間を必ず医師に伝えてほしい」と強調するとともに、「十分な検査もせずに診断されることや、抗菌薬が乱用されている地域では医療機関にいる間に耐性を持つ細菌に感染してしまうこともある。旅先で症状が消えた場合も、帰国後に医療機関を受診することを勧めたい」と話している。(喜多壮太郎・鈴木豊)

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