治療・予防

災害時、生還からの突然死
クラッシュ症候群とは

 ◇緊急を要する治療

 クラッシュ症候群には兆候がある。圧迫部分がパンパンに腫れて点状の内出血が見られる、挟まれた部分の感覚がない、挟まれた部分が動かない―。一つでも当てはまるとクラッシュ症候群の危険性が極めて高い。

 治療には血中のカリウム濃度を薄めるための点滴や、毒性を弱めるための投薬、さらに直ちに透析治療を行う。救出後の重症化を防ぐために、救出前から水を大量に飲ませることも有効だという。

 小浜名誉教授は「患者を病院に搬送した際には、圧迫されていた部分や経過時間を救急隊員や医師に詳しく伝えることが非常に重要です。また、災害拠点病院や透析のできる病院で早期に透析治療を行う必要があります」と治療には緊急を要することを強調している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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