一流に学ぶ 人工股関節手術の第一人者―石部基実氏

(第1回)平凡で目立たぬ子ども時代=父の会社倒産、勉強にスイッチ

 ◇竹刀で鍛えられた塾

 石部氏は、急に勉強に精を出すようになった。成績を上げたいと思っても勉強のやり方が分からない。そこで、自分で決めて週に3回、塾に通うことにした。

 「そこが、今から思えば体罰をするような塾で、何かできていなかったり、宿題をやっていかなかったりすると竹刀でたたかれたんです。たたかれるのは嫌だから、もう必死です」と笑う。

 成績はじわじわと上がっていき、中学3年生では通知表のほとんどを5と4が占めるようになった。札幌市内で最もレベルの高い札幌南高校に入学した。高校に入ると、頼りにしていた塾がなくなり、自分で勉強しなければならなくなった。

 ◇継続は力

 「勉強法の本を買ってきて、計画を立てました。帰宅してまず30分間は英単語の暗記に費やし、その後に数学、寝る時間も決め、そこから踏み外すことなくコツコツと続けました」

 高校1年生の時に父親の会社がついに倒産。そのことが一層、勉強を続けるモチベーションを高めた。借金取りから逃れるために親せきの家に身を寄せていたこともあった。専業主婦だった母親も飲食店で働くようになる。

 「この環境から抜け出すには勉強して良い成績を取って、大学に行くしかない。 僕のように特別な才能のない普通の人間は、やはり勉強を継続するしかないと思ったんです」

(ジャーナリスト・中山あゆみ)


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