
医師の紹介

診療内容
痔核の治療法…痔の三大疾患は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(じろう、穴痔)。このうち痔核はもっとも頻度が高く、加齢により肛門の組織が弱くなり、さらに排便時のいきみなどにより、血管がイボのように膨らんだ状態で、男女とも最も多く見られる。
保存的治療…同クリニックでは「なるべく切らずに治す」ことを基本方針としている。痔の治療というと即手術と思われがちだが、手術を受けなければならない人は意外に少なく、2割にも満たない。多くの場合、出血や炎症、痛みを抑える薬や便通を良くする薬の使用、生活習慣の改善で症状の軽快、治癒につながる。
外来処置…病状が進むと薬物療法と手術の中間にあたる外来治療(中間的治療)が検討される。具体的には内痔核をゴムで結紮する方法や従来からある油性の注射剤で痔核を固め出血を止める方法などで、外来で処置が受けられ、すぐに帰宅できるのは患者にとって大きなメリットだ。
手術療法…さらに、痔核が脱出を繰り返し自然には戻らない、または常に肛門の外に出ているという状態になれば手術が必要になる。手術は血管を根元でしばって痔核をタテに切除する方法で、所用時間は15分程度。日帰りも可能だが、2~3日の短期入院や、自宅での安静が不安で1週間程度の入院を希望する場合も、対応してくれる。
新しい注射療法…最近は「ジオン(ALTA)注射」療法により、従来は手術の対象となっていた重い痔核も注射で治療できるようになった。ジオンという新薬を痔核の4箇所に注射することで、痔核に流れ込む血液の量を減らして硬化・縮小させ、粘膜に癒着、固定させるという方法で、傷口が痛んだり、出血したりすることがないので、日帰りまたは1泊の入院で済む。現在、痔核の手術の3人に1人はこの方法で治療を受けているが、注射を行うためには知識と熟練が必要とされ、ジオン療法が実践できるのは講習を受け、認められた医師に限られる。
裂肛の治療…裂肛については、原因となる便秘や下痢の治療と軟膏の注入でほとんど治る。ただし、慢性化し肛門が狭くなっている場合は肛門を広げる処置や手術が必要なケースもある。軽い狭窄は外来で処置できるが、高度の狭窄は肛門を切開し周囲の皮膚で確実に広げる手術が適用され、2~3日の入院が必要となる。
痔瘻の治療…痔瘻は薬だけでは治りにくく、手術が必要となることが多い。「手術しても再発する」、「肛門の締まりが悪くなる」と不安を抱く人もいるが、括約筋を温存する手術を主に行っているので心配は不要だ。また痔瘻では術後に一定の割合(1~5%)で再発が見られ、重症になるほどその確率は高くなるが、豊かな経験と確かな最新技術を持つ専門医が手術に当たるので、肛門の機能を損なうような心配はない。痔は他の疾患と同様に、早期に治療を始めることで負担が軽く、治りが速くなる。実際に同クリニックで痔の治療を受けた患者も「こんなに楽になるなら、もっと早く受診しておけばよかった」と言う人が多い。自己判断したり、「恥ずかしい」「手術が怖い」などと心配したりせずに、気になる症状があるならできるだけ早めに受診したい。
医師プロフィール
1975年4月 久留米大学第一病理学教室兼務
1981年1月 国立九州ガンセンター研修
1982年4月 久留米大学救命救急センター 外科主任
1984年10月 特定医療法人高野会 高野病院副院長
1987年1月 高野会 日高病院院長
2001年10月 日高病院院長を辞し、日高大腸肛門クリニックを設立 院長就任
2003年 久留米大学客員教授
「痔」を専門とする医師
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石山勇司 医師 (いしやまゆうじ)
札幌いしやまクリニック
名誉院長 札幌いしやま病院 会長
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岩垂純一 医師 (いわだれじゅんいち)
岩垂純一診療所
肛門科 所長
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梅枝覚 医師 (うめがえさとる)
JCHO四日市羽津医療センター
外科・大腸肛門病・IBDセンター 副院長 附属介護老人保健施設長 併任
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菊田信一 医師 (きくたしんいち)
仙台青葉クリニック
肛門科 院長
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國本正雄 医師 (くにもとまさお)
くにもと病院
肛門外科・胃腸内科・リハビリテーション科・形成外科・美容外科 理事長
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栗原浩幸 医師 (くりはらひろゆき)
所沢肛門病院
大腸肛門科 院長
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佐原力三郎 医師 (さはらりきさぶろう)
JCHO東京山手メディカルセンター
大腸肛門病センター 副院長 センター長
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高野正博 医師 (たかのまさひろ)
大腸肛門病センター高野病院
大腸肛門機能科 会長
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瀧上隆夫 医師 (たきうえたかお)
チクバ外科・胃腸科・肛門科病院
大腸肛門科 名誉院長 内視鏡センター長
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松島誠 医師 (まつしままこと)
松島病院
肛門科 理事長・院長