人工呼吸 家庭の医学

 「口対口人工呼吸」をおこないます。「頭下げて・あご上げて」の気道確保の姿勢のまま、息を吸い込んでから自分の口を傷病者の口に当て、空気が漏れないように息を吹き込んでいきます。このとき、傷病者の鼻から吹き込んだ息が漏れ出すのを防ぐため、おでこを押さえている手の親指と人さし指で、傷病者の鼻をつまみます。横目で傷病者の胸を見ながら、胸が軽く持ち上がるぐらいの息の量を約1秒かけて入れます。一度口を離し、傷病者の息が自然に出るのを待ち、2回目の人工呼吸をおこないます。
 息を吹き込んだ時に自然と胸が上がるのが理想ですが、もし、2回とも上がらなくとも人工呼吸は2回までとします。人工呼吸に抵抗感がある場合は、人工呼吸を省略して胸骨圧迫をします(参照:心肺蘇生のしかた)。

(執筆・監修:医療法人財団健和会 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問 箕輪 良行)

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