ウィルムス腫瘍〔うぃるむすしゅよう〕 家庭の医学

 腎臓にできるがんです。5歳以下にできるのがほとんどです。

[症状]
 おなかにかたいしこりが触れることで気づかれます。時には血尿で受診することもあります。腹痛、食欲不振、不きげん、体重減少、発熱などを起こしてきます。肺と肝臓に転移しやすいのが特徴です。
 目の虹彩(こうさい)の異常や他の奇形に合併することもあります。

[治療]
 手術でがんを取り除いたあと、抗がん薬と放射線治療をあわせておこないますが、腫瘍が大きい場合には抗がん薬治療を先におこなうこともあります。近年、80%以上の治癒率が得られています。

(執筆・監修:地方独立行政法人 栃木県立リハビリテーションセンター 理事長兼所長/自治医科大学 客員教授〔小児科〕 山形 崇倫
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