涙道閉塞(鼻涙管閉塞)・涙嚢炎〔るいどうへいそく(びるいかんへいそく)・るいのうえん〕
目頭から鼻の奥に抜ける涙の通り道(涙道)がふさがってしまうことを涙道閉塞(または鼻涙管閉塞)といいます。涙道閉塞には先天性(生まれつき)のものと、成人になってから発症する後天性のものがあります。涙道閉塞がある場合、細菌感染を起こすと、涙嚢炎となります。涙嚢とは、涙道の途中にある内腔がわずかに大きくなっている部分です。
涙嚢炎になると、目頭からめやにや粘液のようなものが出ますので、抗菌薬の点眼などをおこないます。急性感染の場合は、鼻の脇(ちょうど眼鏡の鼻あてが当たる部分)のあたりがはれ、痛みが出ることがあり、点眼治療のほかに、抗菌薬の点滴や内服治療が必要になります。
治療をしても涙嚢炎をくり返す場合には、根治のために手術をして涙道閉塞を治します。ただし、先天性鼻涙管閉塞は、顔面の骨の発達に伴い、生後18カ月までに9割以上が自然に改善しますので、すぐに手術の対象にはならず、経過観察します。
涙嚢炎になると、目頭からめやにや粘液のようなものが出ますので、抗菌薬の点眼などをおこないます。急性感染の場合は、鼻の脇(ちょうど眼鏡の鼻あてが当たる部分)のあたりがはれ、痛みが出ることがあり、点眼治療のほかに、抗菌薬の点滴や内服治療が必要になります。
治療をしても涙嚢炎をくり返す場合には、根治のために手術をして涙道閉塞を治します。ただし、先天性鼻涙管閉塞は、顔面の骨の発達に伴い、生後18カ月までに9割以上が自然に改善しますので、すぐに手術の対象にはならず、経過観察します。
(執筆・監修:慶應義塾大学 教授〔眼科〕 根岸 一乃)