歯肉(歯ぐき)の症状 家庭の医学

■歯肉からの出血
 歯と歯ぐきの間から少量の出血がある場合は、ほとんどが歯肉炎、歯周病などが原因となっています。しかし、この出血が持続してとまりにくいときは、血液疾患の疑いがあります。血小板減少症や、白血病などの血液疾患は歯肉からの出血で気づくことが多いといわれています。

■歯肉からうみが出る
 歯と歯ぐきの間からうみが出るのは、おもに歯周病です。歯肉にうみの出口(瘻孔〈ろうこう〉)を生じ、口の中にうみが出るのは、歯が感染し歯根膜炎を起こしていることが多いのですが、骨髄(こつずい)炎や嚢胞(のうほう)、腫瘍で顎骨(がくこつ)の中にうみがたまっていることもあります。また、瘻孔が直接顔の皮膚に開く場合(外歯瘻)もあります。

■歯肉のはれ
 痛みを伴う場合は、歯周組織炎、智歯(ちし)周囲炎顎骨骨髄炎などの炎症性疾患が疑われます。細菌感染を伴った場合には、穿刺(せんし)や切開により排膿(はいのう)をおこないます。痛みがない場合には、腫瘍性病変や歯肉増殖症などを疑います。

(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)